中央・総武線は千葉県の「千葉駅」から、東京の「三鷹駅」までを結ぶ東日本旅客鉄道(JR東日本)の路線。JRの公式サイトでは「中央・総武各駅停車」の表記が使用されるほか、「中央・総武緩行線」と呼ばれる場合もあります。「御茶ノ水駅」から「三鷹駅」までの区間は、一般的に「中央線」と呼ばれている「中央線快速電車」と並行して走ります。
目次
中央・総武線のメリットは?
1都内各所へ移動しやすい
中央・総武線上には「新宿駅」「秋葉原駅」などのターミナル駅があり、少ない乗り換え回数で都内各所へ移動できるのが便利なポイント。また、千代田区や新宿区といった都心だけでなく、西東京方面や千葉方面へのアクセスの良さも魅力です。
2都内でも生活費を抑えられる
沿線にはオフィス街に加え、「亀戸駅」や「小岩駅」など昔ながらの雰囲気が残る街もあります。ほどよく都心に近く、落ち着いた環境に住みたい方にはぴったりでしょう。また、千葉方面に近づくと家賃相場も低くなるため、都内でも生活費を抑えて暮らせます。
3始発電車が早い
他の路線と比較すると、中央・総武線は始発電車が早いのもメリット。私鉄や東京メトロはほとんど5時台から動き出しますが、中央・総武線の始発電車は4時台です。朝早くから遠くに出かける際や、夜遅くまで飲んで始発で帰る時にも不自由を感じません。
中央・総武線のデメリットは?
1遅延が多い
一方、中央・総武線のデメリットは遅延が多い点です。国土交通省が発表している「東京圏の鉄道路線の遅延「見える化」(平成30年度)」の結果によると、中央・総武線の遅延証明書発行日数は平日20日間の内19日。平日はほぼ毎日遅延が起きていると考えられます。通勤・通学時は、早めに家を出るなどの対策が必要となるでしょう。
2通勤ラッシュは地獄のように混む
朝の通勤時には、総武線の錦糸町駅から両国駅の区間がとても混雑します。
総武線の混雑率 | ||
---|---|---|
時間帯 | 輸送人員 | 混雑率 |
6:34~7:34 | 33,750 | 152% |
7:34~8:34 | 74,820 | 194% |
8:34~9:34 | 36,550 | 145% |
データ出典元:国土交通省:東京圏における主要区間等の混雑の見える化
国土交通省が公表しているデータによると、朝7時半から8時半ごろの通勤時間帯は混雑率約200%です。
混雑率の目安
200%の混雑率は相当の圧迫感を感じるいわゆる超満員電車です。混んでいる電車に乗るのが苦手な人にはきつい環境と言えます。
中央・総武線の住みやすい駅BEST5
亀戸
- 総合評価
- 4.1
- 家賃相場
- 4.5
- 治安
- 3.8
- 交通の便
- 4.0
亀戸のココが魅力
東京スカイツリーが徒歩圏内
江東区の「亀戸駅」は、中央・総武線の他に「東武亀戸線」が通る駅。東武亀戸線は5駅のみのローカル線ですが、すぐ近くに東京スカイツリーがある「曳舟駅」まで行けたり、亀戸中央公園がある「亀戸水神駅」へ1駅で行けたりと、ちょっとした移動に便利です。東京スカイツリーは徒歩でも30分程度で行けます。
買い物施設が充実している
亀戸駅の北口には、商業施設の「アトレ」があります。衣料品・生活雑貨を扱う「ユニクロ」「ロフト」や、カフェの「スターバックスコーヒー」「コメダ珈琲」なども入り、仕事帰りにふらっと立ち寄るのもおすすめ。
アトレにあるスタバ。
地下には野菜・果物を販売する「澤光青果」、精肉店の「日本橋日山」、輸入食材などを扱うスーパー「成城石井」もあり、食材購入にもぴったりのスポットです。
アトレ地下1階にある成城石井。10:00~21:00まで営業しています。
昔ながらの商店街がある
亀戸駅には商店街も多く、昔ながらの庶民的な雰囲気が漂っています。特ににぎわいを見せるのが、亀戸五丁目を中心に東西660メートルに広がる「亀戸中央通り商店街」。
八百屋や青果店などの個人商店が並び、お店の人と会話をしながら買い物を楽しめます。
飲食店は明治通り沿いを中心に「大戸屋」「マクドナルド」などのチェーン店が並びますが、路地に入ると飲み屋が多いです。熱々の餃子やホルモンを楽しめるお店が並んでおり、お気に入りのお店を開拓するのも楽しいでしょう。
阿佐ヶ谷
- 総合評価
- 3.9
- 家賃相場
- 4.1
- 治安
- 3.5
- 交通の便
- 4.1
阿佐ヶ谷のココが魅力
新宿駅前で15分で行ける
杉並区の「阿佐ヶ谷駅」は、下町の雰囲気が残る街です。ターミナル駅の「新宿駅」までは5駅で、所要時間は約15分。新宿駅からは各路線に乗り換えできるため、交通利便性は抜群です。また、東京メトロ丸ノ内線が通る「南阿佐ヶ谷駅」までは徒歩わずか10分の距離。目的地にあわせて2路線使い分けられるのも嬉しいポイントです。
約240店が建ち並ぶ商店街がある
阿佐ヶ谷の住民とって欠かせない買い物スポットが、駅南口に広がる「阿佐ヶ谷パールセンター商店街」。アーケード商店街となっており天候に左右されず買い物ができます。
飲食店やカフェのほか、薬局、惣菜屋、和菓子屋など多彩なジャンルのお店が並びます。
夏には「七夕まつり」、秋には「阿佐ヶ谷ジャズストリート」などの季節イベントも実施されており、町の人とのふれあいを楽しみたい方にはぴったりでしょう。
北口の「スターロード」や南口の「酒場横丁「いちょう小路」など、阿佐ヶ谷駅には飲み屋街も豊富。お酒好きの方にはもってこいの街です。大衆居酒屋はもちろん、しっぽり飲めるバーもあり、1人でも友人を誘っても楽しめます。
ミニシアターがある
また、阿佐ヶ谷駅はサブカルチャーの街としても有名です。駅前にはミニシアターの「ラピュタ阿佐ヶ谷」や、古本屋の「古書コンコ堂」などじっくり立ち寄りたい施設も。休日にのんびりと街を散策するのも楽しいでしょう。
高円寺
- 総合評価
- 3.8
- 家賃相場
- 3.6
- 治安
- 3.5
- 交通の便
- 4.5
高円寺のココが魅力
新宿まで10分で行ける
杉並区の「高円寺駅」があるのは、「新宿駅」の4駅隣。所要時間はわずか10分ほどで、交通利便性は抜群と言えるでしょう。また、15分ほど歩くと東京メトロ丸ノ内線が通る「新高円寺駅」も利用できます。丸ノ内線を利用すれば「東京駅」や「池袋駅」へも1本で向かえるため、埼玉方面へ出る際や、東京駅から新幹線に乗る際も便利です。
隣駅の「阿佐ヶ谷駅」と並び、高円寺駅はサブカル色の強い街として有名です。
駅の南口には古着屋が多くあり、他では手に入らないような個性的なアイテムを発掘できます。
駅周辺にはライブハウスも多くあり、音楽好きの方も楽しめるでしょう。
物価が安い商店街がある
高円寺駅周辺は買い物スポットも多く、自炊派の方は困りません。特に、北口の「純情通り商店街」は、生活費を抑えて暮らしたい方にぴったりの買い物スポット。
200ものお店が並び、精肉や惣菜などを安い価格で手に入れられます。
帰りが夜遅くなる人向けに、駅周辺には深夜0時まで営業しているスーパー「東急ストア高円寺店」や、コンビニも各種そろっています。
駅周辺には個人経営の居酒屋が豊富で、お気に入りのお店を探すのもおすすめ。「すき家」や「デニーズ」といったチェーンの飲食店もあり、仕事で帰りが遅くなったときにふらっと立ち寄るにも便利です。
荻窪
- 総合評価
- 3.6
- 家賃相場
- 3.6
- 治安
- 3.1
- 交通の便
- 4.2
荻窪のココが魅力
座って通勤できる
杉並区の「荻窪駅」には、中央・総武線の他に「東京メトロ丸ノ内線」が通ります。2路線あるため、万が一片方が止まってしまっても迂回ルートには困りません。また、丸ノ内線は始発駅となり、朝のラッシュ時も座って快適に移動できます。
荻窪駅周辺には「青梅街道」と「環八通り」の2つの大通りがあり、普段車での移動が多い方も便利です。ただし、周辺は騒音や排気ガスが気になるため、住むなら大通り沿いを避けて探した方がいいかもしれません。
活気ある商店街が多い
荻窪駅は「荻窪銀座商店街」「荻窪すずらん通り商店街」など、昔から栄える商店街が多いのも魅力。中でも南口の「仲通り商店街」には食料品を扱うお店のほか、個人経営の飲食店も多く立ち並びます。
仲通り商店街には和食や洋食、居酒屋など雰囲気の異なるお店がそろっているため、お気に入りのお店を探すのも楽しいでしょう。
駅前にルミネがある
駅北口には「ルミネ」「荻窪タウンセブン」と商業施設が2つ揃っているのも住みやすいポイント。
ルミネにはアパレルショップの「ユニクロ」や10店以上のレストランが入っています。
「荻窪タウンセブン」には、24時間営業のスーパー「西友」や家電量販店の「ノジマ」が入ります。食事や買い物と、必要な用事はすべて駅前で済ませられるでしょう。
両国
- 総合評価
- 3.2
- 家賃相場
- 2.2
- 治安
- 3.6
- 交通の便
- 3.8
両国のココが魅力
墨田川の花火が楽しめる
墨田区の「両国駅」は、下町の雰囲気が残る外国人にも人気の街。東京スカイツリーや墨田川の花火など、気軽に非日常感を味わえるのも魅力です。
隅田川の花火大会
観光スポットが多い
両国駅には相撲の聖地として有名な「両国国技館」や、「すみだ北斎美術館」「江戸東京博物館」などの観光スポットがあります。
両国駅前を歩いている力士
観光客も楽しめるようにと、周辺はお土産屋や飲食店も多数。中でも「横綱横丁」には餃子やちゃんこ鍋を楽しめる居酒屋が並んでおり、お酒好きの方にぴったりです。
錦糸町まで歩いて行ける
駅周辺には24時間営業の「マルエツプチ」や、朝7時~夜0時までと営業時間の長い「まいばすけっと」などのスーパーがあります。仕事で帰りが遅くなる方も、食材の買い足しには困らないでしょう。ただし、どのスーパーも規模が大きくないため、物足りない方は隣駅の「錦糸町駅」まで出るのがおすすめです。「錦糸町駅」までは電車で1駅、徒歩でも30分程度で行けます。
繁華街へもアクセスしやすい
両国駅には中央・総武線の他に、都営大江戸線が通ります。都営大江戸線を利用すれば、「六本木駅」や「青山一丁目駅」といった繁華街へ1本でアクセス可能。通勤はもちろん、休日のお出かけにも便利でしょう。
また、両国駅からは「墨田区内巡回バス」も利用できます。錦糸町駅や東京スカイツリー方面へ楽々アクセスできるため、ちょっとしたお出かけにも便利。運賃は大人100円と、リーズナブルな点も嬉しいポイントです。
中央・総武線で人気の住みやすい街BEST5まとめ
中央・総武線で人気の住みやすい街BEST5を解説しました。
中央・総武線は千葉エリアから都心を経由し、西東京エリアまでを結ぶ電車。都内各所はもちろん、千葉方面へのアクセスの良さも誇ります。サブカル色の強い「高円寺駅」「阿佐ヶ谷駅」や、観光スポットの多い「両国駅」など、駅ごとに異なる雰囲気を楽しめるのも魅力と言えるでしょう。