東京23区の中心部に位置する台東区。「上野」や「浅草」など観光地のイメージが強く、「住むのにはどうなんだろう?」と気になっている方も多いのではないでしょうか?
今回は家賃相場や自然環境、子育て支援情報などをもとに、台東区の住みやすさを解説します!
目次
台東区の立地や特徴は?
台東区は東京23区の中心よりやや東側に位置します。都内では千代田区、中央区、文京区、荒川区、墨田区に隣接しています。
区内にはJR山手線、東京メトロ日比谷線、都営浅草線をはじめとした14もの路線が通ります。とくに「上野駅」はJR線と東京メトロに加え、新幹線も乗り入れるターミナル駅。多方面へのアクセスの良さを誇り、旅行や出張が多い方にも便利な立地です。
電車だけでなく、区内には循環バス「めぐりん」があるのも魅力。大人も子どもも100円で乗車でき、ちょっとした買い物など近場の移動に便利です。
また、台東区は「浅草寺」や「上野東照宮」など、大きなお寺や神社が多く残るのも特徴。伝統工芸品を扱うようなお店も多数あり、下町情緒を感じられます。
台東区の家賃相場は?
台東区全体の家賃相場は、ワンルームで9.67万円です。
隣接する区を見ると、千代田区が13.12万円、中央区が11.50万円、文京区が9.49万円、荒川区が7.12万円、墨田区が9.21万円となっています。千代田区や中央区よりは安いものの、東京23区の中心部にあり多方面へのアクセスの良さを誇ることから、台東区の家賃相場は比較的高めです。
ワンルームの家賃相場を駅ごとに比較すると、三ノ輪駅が7.81万円、鶯谷駅が7.69万円と比較的安めでした。一方、上野広小路駅や上野御徒町駅など、上野駅周辺はどこもワンルームの家賃相場が10万円以上と高くなっています。
上野駅周辺は交通利便性や買い物環境には優れていますが、毎月の固定費を抑えたい方には不向き。自分の重視するポイントを見極めながらお部屋を探してみてください。
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住みやすい街には、いくつか共通する項目があります。
住みやすい街の特徴
- 都内の主要駅へのアクセスがよい
- 周辺環境に対して家賃相場が適正
- 治安が良い
- 駅前の買い物環境が充実している
- 街の雰囲気が良い
今回は上記を踏まえて台東区で住みやすい街をランキング形式で紹介します。
上野
- 総合評価
- 3.3
- 家賃相場
- 1.8
- 治安
- 3.1
- 交通の便
- 5.0
ワンルーム | 9万8千円 |
---|---|
1K | 9万5千円 |
1DK | 12万2千円 |
1LDK | 14万6千円 |
2K | 13万4千円 |
2DK | 14万8千円 |
築年数20年~30年かつ駅から徒歩10分~15分以内のマンションという条件の平均家賃相場(参考元:SUUMO)
上野が住みやすい理由は?
最大のメリットは交通の便が非常によい点です。上野駅はJRでは山手線・京浜東北線・上野東京ライン・宇都宮線・高崎線・常磐線と新幹線が利用でき、東京メトロは銀座線と日比谷線、また京成上野駅も徒歩圏内にあります。都内に限らず何処へ行くにも非常に便利です。
駅構内や駅周辺には多くのレストランやショップがあるので、日頃の生活には全く困りません。駅周辺は非常に賑やかでですが、幹線道路の昭和通り・浅草通りから裏に入ると、上野とは思えないほど静かな環境が広がります。近隣にはファーストフード店は少ないものの、スーパーやコンビニエンスストアなど生活に必要なお店は徒歩園内にいくつかあります。台東区役所も徒歩圏内にあり住みやすい環境が整っています。
浅草
- 総合評価
- 3.1
- 家賃相場
- 3.3
- 治安
- 2.7
- 交通の便
- 3.3
ワンルーム | 6万9千円 |
---|---|
1K | 7万5千円 |
1DK | 8万5千円 |
1LDK | 10万1千円 |
2K | 8万9千円 |
2DK | 10万1千円 |
築年数20年~30年かつ駅から徒歩10分~15分以内のマンションという条件の平均家賃相場(参考元:SUUMO)
浅草が住みやすい理由は?
浅草駅は路線が多いので(銀座線、都営地下鉄、東武線、つくばエクスプレス)各方面へのアクセスがよいです。羽田空港、成田空港にも乗り換えなしで行けます。
駅周辺にはファミレス、カフェ、ファーストフード、ドラッグストアなどのたいていのチェーン店が揃っており外食派も困りません。
駅前周辺は観光客で賑わっていますが1本路地に入ると、下町の住宅街が広がります。静かに住みたい人は駅周辺を避けて住むとよいでしょう。
バンダイの本社もちかくにあり、バンダイが作成したキャラクター達がバンダイのビルの周りに沢山飾られておりフォトスポットになっています。浅草のシンボル「雷門」周辺ではテレビの取材もよく来ているので運が良ければ芸能人に会える特典も。
蔵前
- 総合評価
- 3.2
- 家賃相場
- 3.0
- 治安
- 3.1
- 交通の便
- 3.5
ワンルーム | 7万6千円 |
---|---|
1K | 8万7千円 |
1DK | 9万9千円 |
1LDK | 13万2千円 |
2K | 9万6千円 |
2DK | 10万4千円 |
参考:住宅情報サイトHOME'S
蔵前が住みやすい理由は?
都営地下鉄浅草線と都営地下鉄浅草線が利用できます。蔵前は歴史情緒溢れる浅草から銀座や新宿といった都心までのアクセスが良いエリアです。新宿駅や品川駅も30分以内で乗り換えなしで行けるため、行動範囲がとても広くなります。
ここ数年でおしゃれスポットへと変わりつつある蔵前。小さくて素敵なカフェや雑貨屋、お茶屋さんなど個性豊かなお店が点在しています。休日には行列のできる人気店が多くあり、とても賑わいを見せています。綺麗なマンションが立ち並び、蔵前小学校や保育園、公園などがあり、子育て世代の方も多く住んでいるエリアです。坂道もあまりなく、小さいお子さんがいても安心な環境と言えます。
[iepura]
入谷
- 総合評価
- 2.5
- 家賃相場
- 1.5
- 治安
- 2.9
- 交通の便
- 3.1
ワンルーム | 11万3千円 |
---|---|
1K | 11万円 |
1DK | 12万7千円 |
1LDK | 15万8千円 |
2K | 13万8千円 |
2DK | 16万5千円 |
入谷が住みやすい理由は?
浅草や上野が徒歩圏内にあり複数の路線が利用できます。アメ横も徒歩圏内にある為、食べ物や雑貨もたいてい手に入れることが出来ます。台東区の中でも下町の雰囲気が色濃く残る入谷。祭りの時期には地域全体で盛り上がる場所です。下町ならではの小さな居酒屋さんや昔ながらのラーメン屋さん、個人でやっている美味しいフレンチなど飲食店も充実しています。台東区の循環バスも100円均一で乗れるので、台東区内の移動もラクにできます。
新御徒町
- 総合評価
- 3.3
- 家賃相場
- 3.3
- 治安
- 3.3
- 交通の便
- 3.5
ワンルーム | 7万1千~8万2千円 |
---|---|
1K | 7万9千~8万5千円 |
1DK | 10万3千~12万5千円 |
1LDK | 13万1千~15万3千円 |
2K | 10万8千~12万1千円 |
2DK | 13万~14万6千円 |
新御徒町が住みやすい理由は?
徒歩圏内に上野や秋葉原、浅草などがあり移動しやすい街です。食料品や日常品の購入であれば新御徒町内にも肉のハナマサ・まいばすけっと・ライフなどのスーパーが揃っているので買い物する場所も充実しています。少し懐かしい下町の雰囲気を残している箇所もあり、個人経営の飲食店が立ち並ぶスポットもあります。駅前の「春日通り」と「清州橋通り」にもお店が点在しており食事をする場所に困るということはありません。
台東区の犯罪発生率は?
※犯罪認知件数÷各区の総人口×100人の犯罪発生率で比較
※犯罪件数は2022年の1年間の犯罪件数(警視庁)
江東区は23区の中でも犯罪発生率の少なさは19位と治安が悪いことが分かります。
台東区には浅草や上野などの観光スポットエリアがあり、観光客が多い場所は必然的に犯罪件数も多くなります。
【豆知識】人気エリアに3万円台で住むコツ
一人暮らしで治安の良い場所に住むなら「クロスワンルーム」がおすすめです。
三軒茶屋や中目黒など治安の良い人気エリアに家具家電付きで、家賃も38,000円から借りれます。
シェアハウスも借りれますが、個人的には気を使わないワンルームがおすすめです。
公式サイトクロスワンルームの公式はこちら台東区の子育て支援の特徴は?
台東区では子どもが安心して過ごせる環境づくりや、親が子育てに関する悩みを相談しやすい環境づくりに努めています。
なかでも特徴的なのが、区内に4ヶ所設置されている「子ども家庭支援センター」の存在です。三ノ輪駅と南千住駅の間にある「日本堤子ども家庭支援センター」では、子どもの一時預かり(ショートステイ・トワイライトステイ)や、専門相談員による子育て総合相談を行っています。施設内の「にこにこひろば」では0歳~3歳の乳幼児を対象に、親と一緒に遊べるイベントも開催されています。
さらに、出産・育児の負担軽減を目的とした「産前産後支援ヘルパー"あったかハンド"」という制度も設けられています。内容はヘルパーが自宅を訪れ、家事や育児のサポートを行うというもの。1日4時間、1時間1人あたり300円と、気軽に利用できます。
台東区の新築・分譲一戸建ての相場は?
台東区の新築・分譲一戸建ての相場は4,998~14,990万円です。
都内で比較すると、1番相場が高いのが港区で14,980~26,990万円です。次いで渋谷区が13,900~13,900万円。さらに、新宿区、世田谷区、中野区と、都心部は最低価格5,000万円台からとなっています。
一方、1番安いのは江戸川区で2,880~7,900万円でした。最低価格が4,000万円台の台東区は、都内ではちょうど中間くらいの安さです。
注意点として、台東区は商業エリアが多いことから、住宅地はあまり多くありません。したがって新築・分譲一戸建ての戸数も5件未満と少なくなっています。対して、1番相場が安い江戸川区は60件ほどと戸数が多く、豊富な選択肢から選びたい人におすすめです。
同じエリアに長く住む予定の方は、賃貸だけでなく新築物件の購入も検討してみてください。
台東区の自然環境は?
台東区は東側に隅田川が流れており、近くに住めば川沿いの景色を楽しめます。
隅田川沿いには「隅田公園」という大きな公園があります。園内には滑り台やブランコがある「遊具広場」があり、小さな子どもを連れてのんびり遊べます。
隅田公園までのアクセスは、「浅草駅」から徒歩で5分ほど。公園からは東京スカイツリーも望め、自然豊かな環境と都会らしさを同時に味わえます。春はお花見スポットとして、夏は隅田川花火大会の鑑賞スポットとしても活用できます。
また、区内一の自然豊かなスポットとして知られているのが、「上野恩賜公園」です。
上野駅すぐにある公園で、パンダで有名な「恩賜上野動物園」や、蓮の花が咲き誇ることで知られる「不忍池」などから成り立ちます。平日・土日を問わず人は多いですが、緑に囲まれた中で自然をたっぷり感じられます。
園内には「国立西洋美術館」や「国立科学博物館」などの施設があるのも見どころ。自然を楽しみながら、同時に美術作品や科学の世界に触れることもできます。子どもの学びにも繋がるスポットで、休日にファミリーで訪れるのもおすすめです。
地震・水害のリスク
台東区は隅田川に隣接しており、北東側には荒川も流れています。台風などで大雨が降った際には、水害の危険性があるので注意しましょう。
とくに大きな被害が見込まれるのが、荒川が氾濫した場合です。ハザードマップを見ると、三ノ輪駅や浅草駅などの北部を中心に、広い範囲で3.0m~5.0m未満の浸水が想定されていました。
隅田川が氾濫した場合では、新御徒町駅や蔵前駅などの南部を中心に、0.1m~1.0m未満の浸水が想定されています。北部・南部どちらにしても水害のリスクがあるので、万が一に備えて避難時の対策をしておきましょう。
地震に関しては、三ノ輪駅周辺でとくに建物倒壊や火災の危険性が高いとされています。他にも、千駄木駅や鶯谷駅の近くで一部危険性の高いエリアが見られるので、気になる方は避けてお部屋を探しましょう。
台東区住人の平均年収は?
総務省の「課税標準額段階別令和1年度分所得割額等に関する調」より課税対象所得÷納税義務者数で算出した結果、台東区住人の平均年収は434万円でした。
東京23区全体の平均は538万円となっており、台東区住民の年収は平均よりもやや低めです。区ごとの年収を高い順に並べると、台東区は14位となっていました。
台東区の住みにくい点は?
台東区の住みにくい点は、常に人が多く混雑していること。とくに、レジャースポットが多くある「上野駅」や「浅草駅」は、平日・休日問わず観光客や買い物客でにぎわっています。
都会らしさはあるものの、落ち着いた環境でゆっくり過ごしたいという人には不向き。人混みで自転車なども通りづらく、急いでいるときにはストレスに感じます。
また、人が多く集まる分、治安面が気になるのも難点です。台東区の1年間の犯罪発生率は1.155%と、1%を上回っていました。東京23区で比較すると、5番目に治安が悪い区となります。
なお、犯罪発生件数が多いのは、先述した「上野駅」や「浅草駅」付近。繁華街のため、居酒屋やキャバクラなどの夜のお店も多く、酔っ払い客の姿も見受けられます。加えて海外から観光に訪れる人も多いエリアのため、文化・マナーの違いによるトラブルも目立ちます。
上野や浅草以外では、「三ノ輪駅」の東側もドヤ街として知られており、女性の1人暮らしには向きません。「山谷労働者福祉会館」を中心に日雇い労働者やホームレスの姿が多く見受けられます。治安を重視する方は、上記のエリアを避けてお部屋を探しましょう。
まとめ
台東区は都心部への交通利便性を重視する人におすすめです。JR線、東京メトロ、都営地下鉄とさまざまな路線が通り、都内各地へのアクセス性は抜群。全体の家賃相場はやや高めですが、なかにはワンルーム8万円台と比較的安く住めるエリアもあり、なるべく都心に住みたいけれど家賃がネックという方にも向いています。
また、昔ながらのお店や歴史的建造物が多いことから、下町情緒あふれるエリアに住みたい方にもぴったり。休日にはお寺・神社や、レトロな雰囲気のカフェを巡る楽しみ方もできます。とくに浅草付近では、毎年5月に行われる「三社祭」を代表にお祭りも多数行われているので、イベント好きの方や、地域の人と深く交流したい人にもおすすめです。
大きなショッピングモールは少ないものの、新御徒町駅近くの「佐竹商店街」や、田原駅近くの「かっぱ橋道具街」など、古くから栄える商店街が多いのも魅力のひとつ。ノスタルジックで日本らしさを感じられるエリアに住みたい方は、ぜひ台東区を検討してみてください!