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優良物件を効率よく探すコツ
部屋を借りるときにはまとまったお金が必要になります。契約時には数十万という大金を支払いますし、入居後も家賃として毎月数万~数十万円という金額を払い続けなければなりません。
それだけ大きな金額を支払うことになるので、できれば優良物件に住みたいところです。本記事では優良物件の上手な探し方をわかりやすく解説します。
自分にとって『優良物件』とは何かを考えよう
新築、駅近、部屋が広いなど誰もが住みたいと思う物件を選ぼうとすると必然的に家賃が高くなってきます。しかしお部屋探しをするときに気を付けたいのが「家賃が高い=良い部屋」とは限らないということ。生活スタイルや日々の暮らし方のこだわりは人それぞれです。
住まいに求める条件は人によって異なります。一人暮らしをする人には家族暮らしをする人ほど広い部屋は必要ないでしょう。駅を使う予定がない人は駅から遠い物件でも十分に満足できる場合もあります。
住宅設備が充実していると便利かもしれませんが、使わない設備があっても宝の持ち腐れです。人によってこだわりたい点が異なるので、一般的な価値と個人にとっての価値観は必ずしも一致するとは限りません。大切なのは自分の譲れない条件と優先順位を整理し、家賃とバランスを考えなら自分にあった優良物件を選ぶことです。
家賃が高い物件
立地&交通の便
- 都心に近い
- 住みたい街にランクインするような有名な街
- ターミナル駅の周辺
- 急行が止まるなどアクセス面で便利
- 駅から徒歩10分以内
建物の構造や設備など
- マンション(鉄筋コンクリート)
- システムキッチンなど設備が充実している
- バス・トイレ別
- フローリングの洋室
- 広さが8帖以上ある
- 築年数が10年以内
- 2階以上
- 南向きで日が当たる部屋
家賃が安い物件
立地&交通の便
- 都心から離れている
- 電車の便がよくない
- 急行が止まらない
- 住みたくない街に選ばれている街
- 徒歩15分以上かかる
建物の構造や設備など
- マンション(鉄筋コンクリート)
- アパート(木造)
- 広さが6帖以下
- 1口電気コンロ
- ユニットバス
- 畳の部屋
- 築年数が30年以上前
- 1階
- 北向きで日が当たらない部屋
優良物件を探すための準備
優良物件を探し出すために、まず自分の希望条件を整理しましょう。
1譲れない条件を決めよう
優良物件とは、あなたの希望に沿っていて、かつ家賃が手取りの30%に収まっている物件です。また、何にこだわりたいかをはっきりとさせないと優良物件かどうかを判断することはできません。まずは賃貸物件に対するこだわりのポイントをリストアップしましょう。

防犯の面から1階よりは2階以上が第一条件!

朝が弱いので職場から30分以内で行ける場所に住むのが第一条件!

お風呂にゆっかり浸かりたいので、バスとトイレは別々なのが第一条件!
これからの生活を考えてどのような立地が良いか、どんな設備が必要か、部屋のレイアウトや広さに対する最低条件は何かを決めていきましょう。
家賃は手取り30%が目安
家賃の上限は管理費込みで手取りの30%が目安になります。
手取りから見る家賃の例 | |||
---|---|---|---|
手取り額 | 賃料の目安 | 手取り額 | 賃料の目安 |
15万 | 4.5万 | 25万 | 7.5万 |
16万 | 4.8万 | 26万 | 7.8万 |
17万 | 5.1万 | 27万 | 8.1万 |
18万 | 5.4万 | 28万 | 8.4万 |
19万 | 5.7万 | 29万 | 8.7万 |
20万 | 6.0万 | 30万 | 9.0万 |
21万 | 6.3万 | 31万 | 9.3万 |
22万 | 6.6万 | 32万 | 9.6万 |
23万 | 6.9万 | 33万 | 9.9万 |
24万 | 7.2万 | 34万 | 10.2万 |
例えば手取り20万円であれば6万円以下の部屋を探すのがベストです。30%を超える物件は入居審査の段階で落ちる可能性が高いです。
住みたいエリアに幅を持たせる
1つの街に限定しすぎると探せる物件の幅が狭まります。なるべく〇〇駅~〇〇駅までとある程度幅を持たせるようにしましょう。
毎年住みたい街にランクインするような人気な街、乗り換え路線の多いターミナル駅、急行が止まる駅は家賃相場も高めになるので、ターミナル駅の隣街など少しずらして探すと家賃が5千~1万ほど安く抑えられます。
入居時期を決めておく
入居時期を決めず漠然と探すのはNGです。入居時期が決まっていないと不動産屋も物件を紹介しづらくなりますし、場合によっては塩対応されることも。人気物件は早い者勝ちです。すぐに引っ越しを決めたい人に優先的に物件を紹介してくれるので、迷っているうちに他の人が入居申込してしまうこともよくあります。物件を探す際、できれば2カ月以内には住むなど時期を決めて探しましょう。
【豆知識】どんな物件が家賃が高いの?
家賃相場は、次のようなポイントが決め手になります。
広さ&設備
専有面積が広くて、室内の設備が整っているところほど家賃が高くなります。1Kやワンルームの平均的な広さは6畳程度です。専有面積でいうと“20~25m2”になります。これ以上の広さを求めると家賃相場もあがってきます。そのほかシステムキッチン、バスとトイレが別々など設備が整っていればいるほど家賃は高くなります。
築年数
基本的に古い建物ほど家賃は安く、新しいほど家賃が高くなります。一定の地震の揺れに耐えられるよう基準をクリアしている物件は1981年以降に建てられています。耐震基準を満たしている物件に住むのであれば1981年以降に建てられた物件を探しましょう。
立地&交通の便
都心に近かったり、住みたい街にランクインする人気の街ほど大家さんも強気な家賃価格を設定してきます。複数の路線が乗り入れるターミナル駅や急行が止まる駅なども、家賃は高め。
駅からの距離
駅から近いほど家賃が高くなります。駅から徒歩で15分以上かかったりバスを利用したりするところは、家賃も比較的安めになります。
建物の構造
アパートよりマンションのほうが防音がしっかりしており家賃が高めになります。アパートでも軽量鉄骨構造は家賃が高めで木造は安くなります。
2妥協できる条件を決めよう
コストパフォーマンスが高い優良物件を探し出すためには、妥協できる条件も考えておくと良いでしょう。
条件に優先順位を付けて、物件を選ぶ際のこだわりをより明確にしましょう。

通勤はバスを利用するので駅から遠くてもOK

日中は仕事で家にいないので日当たりが微妙でもOK

夜はシャワーしか浴びないのでユニットバスでもOK
絶対に譲れない条件を決め、そのほかのことは、どれくらいまでなら妥協できるか考えておきましょう。
自分はこだわらない、または妥協できる条件が増えれば増えるほどリーズナブルな物件が見つかる可能性が高くなります。
場合によってはメリットも
毎日の通勤・通学を考えると家から駅まで5分以内にあれば便利と思うかもしれません。
しかし駅から近すぎる物件は踏切の音や電車の騒音がしたり、常に人の声が聞こえたり騒音トラブルのリスクもあります。
駅から遠いのは一見不便に思えますが、周囲が静かで落ち着いて生活できるというメリットもあります。
またバスを利用するのであれば、そもそも駅近に住まなくていいという点も。
また自炊をしない人であれば広いキッチンは必要ありませんし、普段からシャワーのみで済ませている人であれば、ユニットバスでも不便と感じることはないでしょう。
畳の部屋も、カーペットを敷くなどちょっとした工夫をすることで見栄えをガラリと変えられます。
せまい部屋でも収納を工夫すればすっきりと暮らせますし、都心から離れれば通勤には時間がかかりますが、川や公園があったりと緑豊かな環境で過ごせます。
【豆知識】家賃10万で1LDKに住むコツ
子どものいる家庭や、転勤の可能性が低く引っ越しをあまり考えていない方には、持ち家の購入もおすすめです。
例えば月額10万円の支払いで3850万(金利0.5%の場合)の物件を購入することができます。
コストを抑えたい場合には「リノベ不動産」が便利です。
リノベ不動産が実際に手掛けた物件

中古物件を自分好みに改修し、費用を抑えつつ理想の住まいを手に入れることができます。
優良物件を見つけるカギは不動産屋に足を運ぶこと
譲れない条件と妥協できる条件を決めたら不動産屋に足を運び相談しましょう。
近年では不動産情報は店頭に行かなくても気軽にインターネット上で検索できます。
一般的な不動産の情報サイトで物件を探すのも決して悪い方法ではありませんが、優良物件を見つけ出したいなら不動産会社に足を運んだ方が高確率で見つかります。
ではなぜ不動産会社に相談すると優良物件を探し出せるのでしょうか。
1業者専用サイトから探してくれる
不動産会社に相談する最大のメリットは賃貸物件を業者専用サイトから物件を紹介してくれることです。
不動産会社に相談すれば個々の物件を熟知しているので、こだわりたいポイントをはっきりと伝えれば、可能な限りあなたが希望する条件をクリアした物件を紹介してくれます。気に入った物件があれば、その日のうちに内見にも連れていってくれます。
2未公開物件を紹介してくれる
不動産会社では必ずしも全ての物件を不動産情報サイトに登録しているわけではありません。
非公開物件あるいは未公開物件と呼ばれる公になっていない物件も持っている不動産会社が多数あります。
ネットに公開されない物件がある理由
- 家主がネットに公開しないで欲しいと希望している
- サイトの掲載枠を超えてしまうので除外
- 媒介契約を受けた段階で登録が間に合っていない
- すぐに入居者が決まるのでネットに掲載する必要がない
SUUMOやHOMESなど大手不動産サイトに物件を掲載するには掲載費がかかりますし、公開できる物件数も限りがあります。
すぐに入居者が決まらない物件は不特定多数の人に幅広く見てもらうためネットに掲載しますが、掲載しなくてもすぐに入居者が決まる優良物件は、わざわざネットには公開しません。
誰もが入居したいと思う優良物件は、直接来店されたお客さんや、自分が抱えている顧客に紹介した方がスピーディーに入居が決まるので、わざわざ広告料を払って掲載する必要がないからです。
自分に合う不動産会社を見つけよう
不動産会社は雰囲気も規模もさまざまですが、大きく分けると2つのタイプに分かれます。
一つ目は、たくさんの支店を持つミニミニやアパマン、エイブルなどの大手の不動産会社です。
大きな企業が母体になっており、情報量が多いのが特徴です。情報管理も共有されているので物件探しもスムーズです。
店内の雰囲気も明るく、接客態度もマニュアル化されているのできちんとしている会社が多いです。
二つ目は地域密着型の小規模な不動産会社です。地元の家主さんとのお付き合いが多く、物件件数は少ないものの掘り出し物件を多く持っていることがあります。家主さんとも仲が良く礼金や家賃交渉もしてくれることがあります。
不動産屋はいくつか回るべし
優良物件に出会うためには、信頼できる不動産屋を見つけるのがベストです。そのためにまずは複数の不動産会社に直接足を運び、相談をしてみましょう。
相談する際、あらかじめ条件をはっきりとさせて相談すると不動産会社もどんな物件を選べば良いかわかるので物件を紹介しやすくなります。
きちんと自分なりの考えで条件を決めてから不動産会社に相談するのが大切です。
話をよく聞いてくれる不動産会社を見つけて相談し、信頼関係を築くことで優先的に優良物件を紹介してもらえる可能性も高くなります。
不動産会社とのおつきあいは部屋探しのときだけでなく、部屋を退去するまで続きます。
不愉快な思いやトラブルを避けるためにも、信頼できる会社を選びましょう。