引っ越しでは何かとお金がかかるので、少しでも安くお部屋を借りられたら嬉しいですよね。実は、同じ物件でも複数の不動産会社に見積もりを提示してもらうことは可能です。
本記事では不動産会社に相見積もりを依頼する方法や、メリット・デメリットを解説。見積もりを比較した中から安いところを選んで、お得に引っ越しを済ませましょう!
目次
不動産屋によって見積もり金額が変わる!
複数の不動産会社の見積もりを比較すると、同じ物件でも金額が大きく異なる場合があります。
家を借りるために払うお金と言えば、真っ先に思いつくのは「家賃」でしょう。しかし、家賃は大家さんが決めるため金額に差は見られません。
違いが見られるのは、家賃以外の初期費用の部分。不動産会社によって初期費用が異なる理由は、主に以下の3点が挙げられます。
1仲介手数料の違い
1つめは、「仲介手数料」の違いです。
「仲介手数料」とは、貸主と借主の間に入って手続きをしてくれた不動産会社に対して払うお金。宅地建物取引業法において、金額の上限は「家賃1ヶ月分+消費税」と決められています。
ただし、あくまで定められているのは「上限」のため、実際の金額は不動産会社によって異なってきます。中には貸主側からのみ仲介手数料をもらうため、借主側には「仲介手数料無料」と謳っているケースも。安くお部屋を借りたい方はぜひチェックしてみましょう。
2キャンペーン実施の有無
2つめは、「キャンペーン」による違いです。
不動産会社によっては、他社と差別化を図るためにキャンペーンを行っている場合があります。近年よく見かけられるのは、「成約するとお祝い金〇〇円プレゼント」などのキャッシュバックキャンペーン。契約すればいくらかお金が戻ってくるので、借主からすれば実質お得に物件を借りられます。
特に、キャンペーンは引っ越す人が少なくなる時期に集客施策として行われます。1~3月以外など、閑散期に引っ越し予定の方はチェックしてみてください。
3オプションサービス
3つめは、「オプション料金」による違いです。
物件を借りる際に、不動産会社によっては「除菌消臭代」「安心パック」などのオプションサービスを勧められます。どんなサービスがあるかは不動産会社によって異なり、金額もさまざま。基本的には希望すれば外せるので、不要なら交渉してみてください。
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相見積もりをするメリットは?
1安くお部屋を借りられる
相見積もりをするメリットは、なんといっても安くお部屋を借りられる点です。複数の見積もりを比較した中から安いところを選んで手続きを進めましょう。
また、仲介手数料は不動産会社によって決められているため、交渉次第で削ってもらえる場合があります。他社よりも金額が高ければ、見積もりをもとに交渉してみましょう。
ただし、値下げ交渉は1~3月の繁忙期は避けた方が無難。入居希望者が次々にやって来るので、「下げなくても契約してくれる人が他にいるだろう」と断られてしまう可能性が高いです。
2ぼったくりに遭わずに済む
毎日の買い物とは違い、物件契約はそう何度も経験するものではありません。そのため分からない点も多く、不動産会社に言われるがまま契約をしてしまう方も多いでしょう。
一方、複数の不動産会社から見積もりをもらえば、相場通りの金額かをしっかり判断できます。内訳を細かく見ていく中で、家賃以外の部分を削ってもらうことも可能。例えば、他社にはない「防虫加工」や「消臭」などのサービスがついているなら、不要なので外してもらいましょう。
3対応の良い不動産会社を見分けられる
複数の不動産会社とやり取りをすれば、会社ごとの対応の速さや丁寧さを見分けられます。
メールで見積もりを依頼しても応答がなかったり、提示せず内見を促してきたりする場合は避けた方がいいでしょう。複数問い合せた中から、自分と相性のいい不動産会社を選ぶのがおすすめです。
相見積もりをするデメリットは?
一方、相見積もりのデメリットは、タイミングを間違えるとトラブルに繋がるリスクがある点です。
1トラブルに繋がる可能性がある
同じ物件で相見積もりを依頼する場合、直接やり取りをするのは別の不動産会社だとしても、大家さんや管理会社は同じです。もし入居審査まで進んでしまっていたら、不信感を抱かれて審査に落ちてしまうことも。トラブルにならないよう、見積もりの依頼は必ず内見や契約前の段階で行いましょう。
2まずは来店を促される可能性がある
見積もりを依頼しても、すぐに提示してもらえるとは限りません。中には、「来店時に説明します」などと告げられて遠回しに拒否される場合もあります。
不動産会社ごとに対応はさまざまなので、きちんと見積もりを見てから話を聞きたい方は、先に見積もりを提示してくれる不動産会社を選びましょう。
3営業の連絡が頻繁に入ってしまう
1度問い合わせをすると、その後も営業スタッフから進捗確認の連絡が入るようになります。何度も連絡をすることに煩わしさを感じるなら、最初から1社に絞ってしまった方がおすすめです。
また、どの不動産会社とどんなやり取りをしたか分かりづらくなるのもデメリット。後で見返せるようにメールでの連絡をお願いしたり、メモを取るようにしたり混乱しないように気をつけましょう。
4他の人にお部屋をとられるリスクがある
賃貸物件の動きは速く、見積もりを依頼している間に他の人で決まってしまう可能性もあります。特に繁忙期や、条件の良い人気物件はとられてしまう可能性が高いでしょう。
早く見積もりをもらうなら電話で問い合わせたり、1日の内にまとめて依頼したりとスピーディーに行うのがコツです。
相見積もりを不動産屋に依頼する方法
相見積もりを不動産会社に依頼する際は、メールか電話で問い合わせましょう。
依頼時のポイントは、金額の内訳を記載して欲しいと伝える点。比較した際にどの項目が高いか判断できるので、値段交渉をする際の材料にもなります。
なお、家賃は入居日によって変わるため、現時点で分かっていれば引っ越し日も記載するのがおすすめです。決まっていない場合は「1日~」「15日~」など複数のパターンで依頼して比較できるようにしましょう。
メールで見積りを依頼する場合
いきなり不動産会社のスタッフと直接話すのに抵抗がある方は、メールでの依頼がおすすめです。以下の例のように問い合わせる物件名と住所を記載して送りましょう。
〇〇(不動産会社名)
ご担当者様
お世話になります。〇〇(自分の名前)と申します。
以下の物件を検討しており、初期費用についてお伺いしたくご連絡いたしました。
物件名:〇〇(物件名、住所などを記載)
引っ越し予定日:〇月〇日
現在の空室状況と、初期費用を教えていただけますでしょうか?
なお、見積もりは内訳もご教示いただきたいです。
お手数をおかけいたしますが、よろしくお願いいたします。
注意点として、メールでの依頼は電話よりも対応が遅かったり、迷惑メールに振り分けられたりするリスクがあります。数日過ぎても返信がない場合は、電話でもあわせて連絡してみるのがおすすめです。
電話で見積を依頼する場合
電話での依頼は、メールよりも早急に対応してもらえるのがメリット。加えてスタッフと直接話せるので安心感があり、物件についての疑問点があればあわせて尋ねられます。
電話で依頼する場合は、以下のような形で問い合わせてみましょう。
現在物件を探している〇〇(自分の名前)と申します。
御社で募集していた〇〇(物件名)を検討しているのですが、現在空き部屋ですか?
※空き部屋の場合
お手数ですが、金額を見て検討したいのでお見積りをお送りいただくことは可能でしょうか?
この後、基本的には引っ越し予定日や見積もりの送り先などを聞かれるので回答しましょう。
電話での注意点は、「言った、言わない」のトラブルが起きやすい点です。特に、見積もりをもとに値引き交渉などをする場合は、メールベースでやり取りをして履歴を残しておくのがいいでしょう。
【豆知識】メールも電話も苦手な人向け
かしこまった文章を書くのが苦手、不動産屋の営業マンと電話で話したくない人はチャット不動産(非対面方式)が便利です。コロナ禍でチャット不動産がかなり増えました。
チャット不動産でも代表的なのはイエプラです。LINE感覚でやりとりできます。気になる物件の初期費用も教えてくれますし、SUUMOやHOMESに載っていない未公開物件も紹介してくれます。
ただし対象エリアが東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県・大阪府・兵庫県・京都府のみです。東京、埼玉、千葉などで物件を探す人には強い味方になりますが、地方で探す場合は使い物にならないので注意が必要です。
総合評価 | |
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特徴 | すべての不動産会社が登録している情報共有システム(レインズ)から物件を探してくれるので、情報更新の早さや正確さにおいて、ほかの不動産サイトよりも精度が高い。 |
対応エリア | 東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県・大阪府・兵庫県・京都府 |
物件件数 | 500万件 |
URL | 公式サイトhttps://ieagent.jp/ |
見積もった不動産屋に断りの連絡を入れる方法
複数の不動産会社から見積もりをもらった後、条件の合わない不動産会社には必ず断りの連絡を入れましょう。断る際はなるべく早い段階で、見積もりを送ってくれたお礼と断る理由を端的に伝えるのがポイントです。
メールで断る方法
断る際に最もハードルが低い手段はメールです。理由は「他社で紹介された物件で決まった」「予算が合わないため」などで問題ありません。あわせて対応してもらったお礼を告げるようにしましょう。
【他社で契約することになった場合】
〇〇(不動産会社名)
ご担当者様
お世話になっております。〇〇(自分の名前)です。
先日はお見積りをご送付いただきありがとうございました。
ご対応いただいたところ申し訳ございませんが、
今回は他社でご紹介いただいた物件で契約することになりました。
お忙しい中ご対応いただきましてありがとうございました。
また機会がございましたら、どうぞよろしくお願いいたします。
【金額が高かった場合】
〇〇(不動産会社名)
ご担当者様
お世話になっております。〇〇(自分の名前)です。
先日はお見積りをご送付いただきありがとうございました。
内容を検討しましたが、予算が合わないため今回は見送らせていただくことになりました。
お忙しい中ご対応いただきましてありがとうございました。
また機会がございましたら、どうぞよろしくお願いいたします。
電話で断る方法
メールだと相手が確認したかが分かりづらいため、不安な方は電話での連絡がおすすめです。以下のような形で断りの連絡をしましょう。
先日、見積もりの件で問い合わせをした〇〇(自分の名前)です。
〇〇さん(担当いただいたスタッフの名前)はいらっしゃいますか?
※担当者に取次後
先日はお見積りをご送付いただきありがとうございました。
申し訳ございませんが、今回は他社で紹介いただいた物件で契約することになりました。
お忙しい中ご対応いただきありがとうございました。
複数の不動産屋から見積を貰う方法まとめ
同じ物件でも複数の不動産会社から見積もりをもらうことは可能です。いくつかの見積もりを比較すれば初期費用の違いが分かるので、より安くお部屋を借りられる可能性が高くなります。
また新しい部屋を借りる際、重要なのが月々の家賃額です。一般的には家賃は管理費込みで手取りの30%以下が目安になります。
手取りから見る家賃の例
手取り額 | 賃料の目安 | 手取り額 | 賃料の目安 |
---|---|---|---|
15万円 | 4.5万円 | 25万円 | 7.5万円 |
16万円 | 4.8万円 | 26万円 | 7.8万円 |
17万円 | 5.1万円 | 27万円 | 8.1万円 |
18万円 | 5.4万円 | 28万円 | 8.4万円 |
19万円 | 5.7万円 | 29万円 | 8.7万円 |
20万円 | 6.0万円 | 30万円 | 9万円 |
21万円 | 6.3万円 | 31万円 | 9.3万円 |
22万円 | 6.6万円 | 32万円 | 9.6万円 |
23万円 | 6.9万円 | 33万円 | 9.9万円 |
24万円 | 7.2万円 | 34万円 | 10.2万円 |
35万円 | 10.5万円 | 45万円 | 13.5万円 |
36万円 | 10.8万円 | 46万円 | 13.8万円 |
37万円 | 11.1万円 | 47万円 | 14.1万円 |
38万円 | 11.4万円 | 48万円 | 14.4万円 |
39万円 | 11.7万円 | 49万円 | 14.7万円 |
40万円 | 12万円 | 50万円 | 15万円 |
41万円 | 12.3万円 | 51万円 | 15.3万円 |
42万円 | 12.6万円 | 52万円 | 15.6万円 |
43万円 | 12.9万円 | 53万円 | 15.9万円 |
44万円 | 13.2万円 | 54万円 | 16.2万円 |
55万円 | 16.5万円 | 65万円 | 19.5万円 |
56万円 | 16.8万円 | 66万円 | 19.8万円 |
57万円 | 17.1万円 | 67万円 | 20.1万円 |
58万円 | 17.4万円 | 68万円 | 20.4万円 |
59万円 | 17.7万円 | 69万円 | 20.7万円 |
60万円 | 18万円 | 70万円 | 21万円 |
61万円 | 18.3万円 | 71万円 | 21.3万円 |
62万円 | 18.6万円 | 72万円 | 21.6万円 |
63万円 | 18.9万円 | 73万円 | 21.9万円 |
64万円 | 19.2万円 | 74万円 | 22.2万円 |
75万円 | 22.5万円 | 85万円 | 25.5万円 |
76万円 | 22.8万円 | 86万円 | 25.8万円 |
77万円 | 23.1万円 | 87万円 | 26.1万円 |
78万円 | 23.4万円 | 88万円 | 26.4万円 |
79万円 | 23.7万円 | 89万円 | 26.7万円 |
80万円 | 24万円 | 90万円 | 27万円 |
81万円 | 24.3万円 | 91万円 | 27.3万円 |
82万円 | 24.6万円 | 92万円 | 27.6万円 |
83万円 | 24.9万円 | 93万円 | 27.9万円 |
84万円 | 25.2万円 | 94万円 | 28.2万円 |
95万円 | 28.5万円 | 98万円 | 29.4万円 |
96万円 | 28.8万円 | 99万円 | 29.7万円 |
97万円 | 29.1万円 | 100万円 | 30万円 |
例えば、手取り金額が月25万円の場合、家賃の上限目安は7万5千円になります。
入居審査の際は「家賃を継続して払える人物か」を見ているため、年収と見合わない家賃の物件を希望すると審査に通らない可能性が高いため注意が必要です。
【豆知識】4月に好条件のお部屋を探すコツ
4月は引っ越しシーズンのピークが終わり需要が減るため、家賃も値下がり傾向にあります。
家賃が安くなった物件が多く出回るので、費用を安く抑えたい人には狙い目の時期です。
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