「貯金はないけど一人暮らしをしてみたい」
「お金がなくてもお部屋を借りられる?」
はじめての一人暮らし。希望や期待がある一方で、疑問や不安もあるのではにでしょうか。
一人暮らしは家賃をはじめ水道光熱費などすべて支払わなければなりません。引っ越し代や初期費用なども、かなりの金額がかかります。
本記事では、自身の体験を元に貯金がない人向けに一人暮らしする方法を解説します!
目次
貯金なしで一人暮らしするコツ
自分にあった部屋選びをすることで、貯金が無くても一人暮らしを始められます。実際、私が一人暮らしを始めようとした時、貯金残高は10万2千円でした。
両親は地方に住んでおり年金暮らし。細々と暮らしている両親から援助してもらうわけにもいかず貯金もない。
いろいろ詰んだ状態でしたが、結論からいうと部屋を見つけ住むことができました。
貯金が無い中でも部屋探しをした経験談を元に紹介していきます。
手取りにあった家賃を選ぶ
手取りから見る家賃の例 | |||
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手取り額 | 賃料の目安 | 手取り額 | 賃料の目安 |
15万 | 4.5万 | 25万 | 7.5万 |
16万 | 4.8万 | 26万 | 7.8万 |
17万 | 5.1万 | 27万 | 8.1万 |
18万 | 5.4万 | 28万 | 8.4万 |
19万 | 5.7万 | 29万 | 8.7万 |
20万 | 6.0万 | 30万 | 9.0万 |
21万 | 6.3万 | 31万 | 9.3万 |
22万 | 6.6万 | 32万 | 9.6万 |
23万 | 6.9万 | 33万 | 9.9万 |
24万 | 7.2万 | 34万 | 10.2万 |
家賃は手取りの30%以内におさめるのが一般的。家賃5万円の部屋に住むなら、手取り17万円以上が目安です。
手取りに対し30%以内に収まっていなくても部屋の申し込みは可能ですが、入居審査に合格するのはかなりハードルが高くなります。
また不動産屋によっては「無理です」とそもそも通してくれないこともあります。
せっかく良い部屋が見つかっても、入居審査に通らなければ部屋探しは振り出しに戻ってしまいます。スムーズに入居手続きを進めるためにも、自分の手取りに見合った家賃のお部屋を探しましょう。
家賃が安く住みやすい部屋の条件
部屋が広い、駅から近い、新築など誰もが住みたいと思う物件は必然的に家賃が高くなってきます。しかし生活スタイルは人それぞれ。
狭い部屋でも収納を工夫すればすっきりとできますし、駅から遠いほど電車の騒音も避けることができます。
家賃とのバランスを考えながら妥協できる点、優先したい点を絞っていくと予算にあった部屋を探しましょう。
家賃が安い物件
立地&交通の便
- 都心から離れている
勤務地によっては都心の必要がない - 急行が止まらない
各停な分、満員電車ではない - 住みたくない街に選ばれている街
イメージだけが先行しているだけな事も - 徒歩15分以上かかる
バスを利用すれば電車を使わなくてよいことも
建物の構造や設備など
- アパート(木造)
外気の影響を受けやすいが通気性が良いというメリットも - 1口電気コンロ
二口コンロよりも掃除がラク - 広さが6帖以下
壁掛け棚や折り畳みの机をなど収納を工夫することで広く使える - ユニットバス
気密性が高く冬場でもお湯が冷めにくい - 畳の部屋
断熱性が高く冷気を遮断できる - 築年数が30年以上経過
リフォームされていれば中途半端に古い物件より綺麗な場合も - 1階
下に住人がいないため足音を気にせず生活できる - 北向きで日が当たらない部屋
直射日光が入らないため夏は比的涼しい
格安物件を探せる不動産サイト3選
部屋探しで最も苦労するのは『予算に見合う物件が見つからないこと』です。
「ご希望の予算では、この物件が限界です」と希望条件とかけ離れた物件しか紹介してくれない不動産屋も多くいます。
それを鵜吞みにした結果、住み心地が悪く後悔することも少なくありません。
こういったことを避けるためにも、1つの不動産屋だけで安易に決めずネットの部屋探しサービスも複数活用しましょう。
16万円以下の物件を探すなら「部屋まる。」
『部屋まる。』は東京都を中心とした一都三県の物件を中心に扱っています。
6万円以下の物件を専門に扱っており、予算を抑えたい人におすすめです。
6万円以下の物件数は2,500件を超え、このサイトでしか取り扱っていない物件もあります。
ただし、築年数が古い物件や、駅から徒歩20分~30分など条件が良いとは言えない物件が多いです。
家賃が安い物件を集めている分、その他の条件は多少目をつぶる必要があります。
部屋まる。の特徴まとめ
- 6万円以下の家賃が安い物件を紹介してくれる
- 部屋まる。しか取り扱ってないが物件がある
- 入居後の安心サポートが無料
公式サイト | 公式サイト東京6万以下のお部屋探し「部屋まる。」 |
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22万円台の格安物件を探すなら「ビレッジハウス」
「ビレッジハウス」は、もともと国が管理していた雇用促進住宅を格安で買い取り、中身をリフォームしたうえで部屋を貸し出しています。
サイトには家賃2万円台のお部屋や、「敷金・礼金無し」「仲介手数料無料」などのお得な物件が多数掲載されています。
入居審査も緩く、保証人無しで物件を借りられるのも魅力。他の不動産会社で入居審査に落ちてしまった方にもおすすめです。
一方、誰でも審査に通りやすい分「外国人」「生活保護」「ワケあり」も入居者に多いです。治安面から女性よりは男性の一人暮らしに向いています。
ビレッジハウスの特徴まとめ
- 2万円台からと格安物件を取り扱っている
- 入居審査が緩く、保証人も必要ない
- 入居後の「敷金・礼金無し」「仲介手数料無料」が無料
公式サイト | 公式サイト家賃2万円台からの「ビレッジハウス」 |
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3家賃や初期費用を交渉するなら「ウチコミ」
「ウチコミ」は大家さん自身がお部屋を掲載しており、家賃や初期費用について直接交渉ができます。
不動産屋を介さないので仲介手数料は0円です。敷金・礼金もすべて0円の物件も多く入居希望者は初期費用を抑えられるのも嬉しいポイントです。
デメリットは大家さんが直接掲載する分、掲載物件数が少ない点。
全国に対応していますが、都内でも1駅に掲載数が5件未満の場所が多いです。
ウチコミの特徴まとめ
- 大家さんと直接やりとりできる
- 家賃・初期費用の交渉がしやすい
- 入居後の仲介手数料が無料
公式サイト | 公式サイト直接交渉ができる「ウチコミ」 |
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初期費用を交渉するコツ
初期費用は家賃の4~5カ月分ほどかかります。家賃5万円の賃貸物件を借りた場合、初期費用の目安はおよそ20~25万前後です。
項目 | 費用 |
---|---|
前家賃 | 5万円 |
敷金 | 5万円 |
礼金 | 5万円 |
仲介手数料 | 5.5万円 |
賃貸保証会社 | 2.5万円 |
火災保険料 | 1万円 |
鍵交換 | 1万円 |
室内消毒 | 1万円 |
合計 | 26万円 |
上記で交渉しやすいのは「礼金」「室内消毒」「鍵交換」です。
「礼金」を削る交渉術
「礼金」とは大家さんに支払う謝礼です。平均相場は家賃の1~2ヶ月程度。しかし入居希望者にはメリットがなく「礼金」があると契約者が決まらず空室期間が長引くことがあります。
「礼金を無しにしてくれるのであれば契約します」と契約する意思を伝えると礼金を削ってくれることがあります。
ただし繁忙期である1~3月は入居希望者が多く交渉はできません。交渉するときは閑散期である5~9月が狙い目です。
「室内消毒」を削る交渉術
「部屋にダニ・ゴキブリの害虫がでないように」と言われ平均相場は1~2万円程度の「室内消毒」を勧められる場合があります。
それなりに額をとるので業者が消臭抗菌をしてくれると思われがちですが、ほとんどは消臭抗菌スプレーを担当者が撒いて終わりです。
また不動産会社によってはスプレーすら撒かず放置することもあります。有名なのがアパマンが起こしたガス爆発事故です。
アパマンショップの担当者が未使用の除菌消臭スプレー120本を廃棄するため、室内に噴射。その後湯沸かし器を点けた際に、店舗内に充満したガスに引火し爆発が起きました。
「室内消毒」はオプションに含まれることが多く必須ではありません。利益を上げるために必ず勧めてきますが「自分でやるのでいりません」とハッキリ断りましょう。
「鍵交換」を削る交渉術
国土交通省が定めた「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」によると鍵の取替えは「鍵交換は入居者ではなく大家さん側の負担が妥当」と記載されています。
●鍵の取替え(破損、鍵紛失のない場合)
(考え方)入居者の入れ替わりによる物件管理上の問題であり、賃貸人の負担とすることが妥当と考えられる。
国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」P.21
しかしあくまでガイドラインとなり義務ではありません。義務ではありませんが一度国土交通省が定めたガイドラインの話を交え、どちらが交換するか交渉する価値はあります。
もし入居者が負担する場合も、自分で鍵屋を呼んだ方が安く済みます。悪質な不動産会社の場合、費用だけとり鍵を交換しない場合もありますので自分で対応した方が確実です。
もし交渉が成功したら7万円の減額に!
仮に「礼金」「室内消毒」「鍵交換」が全部外せた場合、初期費用は26万円から19万円まで減額できます。
項目 | 費用 |
---|---|
前家賃 | 5万円 |
敷金 | 5万円 |
礼金 | 0万円 |
仲介手数料 | 5.5万円 |
賃貸保証会社 | 2.5万円 |
火災保険料 | 1万円 |
鍵交換 | 0万円 |
室内消毒 | 0万円 |
合計 | 19万円 |
また部屋によっては保証人を立てるか、賃貸保証会社を利用するか選べる場合があります。賃貸保証会社を利用すると家賃の0.5カ月~1カ月分を支払い、その後も2年毎に2万円の更新料が発生します。
もし、どちらか選べる場合は保証人が立てた方が確実にお得です。
一人暮らし平均支出は約13万円!
一人暮らしの平均支出 | |
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項目 | 平均出費 |
食費 | 37,000円 |
光熱費 | 11,000円 |
家事用品・家具 | 6,400円 |
洋服 | 5,500円 |
医療費・保険 | 7,000円 |
交通費・通信費 | 20,700円 |
娯楽費 | 18,500円 |
雑費 | 22,700円 |
合計 | 128,800円 |
※総務省「2021年家計調査 家計収支編第8表 住居の所有関係別 単身世帯」より
総務省の調査によると、家賃を除いた1人暮らしの平均支出額は約13万円です。家賃5万円の部屋に住む場合、最低限手取りが18万円以上ないと生活はかなり厳しくなります。
ただし、上記はあくまで平均相場。会社から通勤定期代が支払われ週末の定期が使える範囲で移動する場合は交通費はほぼかかりません。将来のために最低毎月3万円は貯金をしたい方は、18万円+3万円で21万円の収入が必要です。
自分の普段の生活をイメージし、月の生活費がどれくらいかかるかを理解しておくことも、快適な1人暮らしを送るうえで重要なポイントです。
まとめ
「家賃は手取りの30%以内が目安」と言われていますが、余裕を持って暮らすなら、手取りの25%以内におさめるのがおすすめです。
物価高の影響もあり、以前よりも生活費がかさむようになりました。また急な入院や結婚式の出席など、暮らしていくうえで急な出費も必ずでてきます。
生活費と家賃にプラスして最低でも月に3万円以上貯金できると1年間で36万円の貯金ができます。いざという時に困らないよう、少しずつでも貯金をしておくと安心です。