お部屋探しはどう選べばよい?
お部屋探し&引っ越しの流れをカンタンに解説していきます。
目次
一人暮らしにかかる費用を計算しよう
一人暮らしをスタートさせるにはとにかくお金がかかります。物件を借りるお金は、もちろんですが、洗濯機や電子レンジなど家電製品も新たに買うお金も必要となってきます。
引っ越しの初期費用に全部使ってしまい家電製品が買えなくなった!なんてことを避けるためにも、物件を探す前に予め必要な家電製品をリストにし購入費を計算しておくとよいでしょう。
家賃はどの程度が理想?
新しい住まいを見つける際、なんといっても重要なのが月々の家賃額です。
スマホ代やらネット代やら、昔にはなかった支出もでてきてる今、手取りの30%以上を家賃に充てると予算オーバーになることも珍しくありません。
家計に占める居住費の割合が大きくなるほど、家計への負担は大きくなり、他の食費や教育費などを圧迫することになります。
家賃は一度住んでしまうと、日々のやりくりで節約することが難しい固定費ですので、慎重に見極めたいところ。
一般的には家賃は手取りの30%以下に抑えることで、長期的な節約の効果が期待できると言われています。
手取りから見る家賃の例 | |||
---|---|---|---|
手取り額 | 賃料の目安 | 手取り額 | 賃料の目安 |
15万 | 4.5万 | 25万 | 7.5万 |
16万 | 4.8万 | 26万 | 7.8万 |
17万 | 5.1万 | 27万 | 8.1万 |
18万 | 5.4万 | 28万 | 8.4万 |
19万 | 5.7万 | 29万 | 8.7万 |
20万 | 6.0万 | 30万 | 9.0万 |
21万 | 6.3万 | 31万 | 9.3万 |
22万 | 6.6万 | 32万 | 9.6万 |
23万 | 6.9万 | 33万 | 9.9万 |
24万 | 7.2万 | 34万 | 10.2万 |
手取り×0.3で計算
この目安を基準とすると、自然と、どの程度の家賃であれば無理なく借りることができるかを把握することができるでしょう。
さらには、通う学校や勤務地から1時間以内で行けるか、住む街に買い物できる場所は、どれくらいあるかなど利便性の高いエリアに住むのが理想です。
何十万も払って住む場所なので立地の選定はかなり重要です。
ただし、利便性の高いエリアは、需要があるので家賃も強気で高めに設定されています。
通勤から近い、買い物する場所も豊富だけど家賃相場が予算以上の場合、駅から少し離れた場所、築年数が経ってる場所など妥協できる点を天秤に掛けながら地域を選定していく必要があります。
一人暮らしに人気の間取りは1K
一人暮らしの場合、文字通り一人で生活をするわけですから、ワンルーム、1K、1DK程度の間取りで十分でしょう。特に家賃の金額が抑えられるワンルーム、1Kあたりが一人暮らしには人気です。
なんといっても安い!学生に人気の1R(ワンルーム)
1R(ワンルーム)とは一つの居室があり、その居室にキッチンがある間取りのこと。
【良いところ】
部屋の中にキッチンがあり、仕切りがないため解放感がある。ある程度広さがあり家賃も安いものが多い。
【イマイチなところ】
寝る場所と同じ空間にキッチンがあるため食べ物の匂いがこもりやすい。またベッドが置いてある同じ空間にキッチンがあるので、夏はゴキとの遭遇率が上がる可能性も・・・。
こんな人にオススメ
料理はしない!または料理はするけど、毎日キチンと片づけられる人にはオススメ。女性より男性に人気の間取りです。
自炊したい女性に人気の1K
1Kとは一つの居室と、その居室とは別に区切られたキッチンがある間取りのこと。
【良いところ】
キッチンと部屋の仕切りがあるため料理の匂いが部屋にいかない!!キッチンが部屋にないため夏になってもゴキとの遭遇率が(多少)減る。
【イマイチなところ】
仕切りがあるため空間が狭くなる。1Rより家賃が若干あがる。
こんな人にオススメ
自炊したい人向けの部屋。料理しても匂いがこもらないため女性に人気の間取りです。
家賃と居住性のバランスが大切
一人暮らしなのに2Kなど広い物件を無理して借りたとしても、使用しない部屋はいつしか物置となります。
なにより東京で2Kの物件は高いので、まずは無理のない範囲で物件探しをしましょう。
また、都心で、格安物件には、未だに和式トイレだったりお風呂が付いていない物件もあります。
僕自身1年ほどお風呂なしのアパートに住んだことがあり家賃は3万5千円と格安でした。
しかし!とにかく夏場はつらかったです。。
最初の半年は台所にホースをつけて洗ったりしていましたが、後半は近くの銭湯に行ってました。
家賃の安さを求めて住みましたが、結局あまりにも生活がしづらいので引っ越すことに。
家賃を重視するのも大切ですが、あまりにも安さばかりを求め、居住性の悪さに目をつぶってしまうと後で後悔するので注意が必要です。
家賃相場を事前に調べよう
1度住んだら、家賃は固定経費として毎月必ず支払っていかなければなりません。
なるべく安く抑えるのが理想ですが、家賃が安い物件は、駅から遠かったり、隣人の声が丸聞こえのボロボロのアパートだったりと居住性が極めて悪いものも少なくありません。
人気のエリアや利便性の高い街の物件は、高めに設定しても誰か入居するだろうという強気に考えるオーナーも多く、6畳のワンルームで10万なんて物件も場所によってはあったりします。それでもすぐ入居率が高い東京おそるべし。。
さまざまな条件によって相場がどのように変動しているのかを、事前に調べ、家賃の相場を把握しておく必要があります。
では、どんな物件が人気で家賃相場がするのか?ここでは一般的な家賃相場について触れています。
1.駅から徒歩10分以内の物件は高い
駅周辺エリアは、利便性が高いため家賃が高めに設定されることが多いです。
また、急行や快速電車の停車駅にある物件は、その他の駅周辺地域よりも家賃が高めになります。
2. 人気の沿線は高い
家賃相場は人気によっても左右されます。特に人気がある沿線は、比較的家賃が上がる傾向があります。
東急東横線などは中目黒や自由が丘など人気の街を網羅しており、どの駅も家賃相場は高めです。
3. 同じ間取りでも条件によって金額が違ってくる
さらに、同じ間取りであっても、アパートよりはマンションの方が高くなりますし、さらにマンションにエレベーターが設置されているか、オートロックなどセキュリティが万全かなど設備によっても家賃は左右されます。
希望物件を見つけたなら
立地条件もよく予算内に収まる家賃相場の物件が見つかったなら、実際にその物件を自分の目で確認する必要があります。
建物の外観や利便性、物件内部の間取りや設備などは、写真だけで把握することは難しく、実際に現地まで足を運び内見することが重要です。
不動産屋訪問は、平日、土・日の午前中がおススメ
ゆっくり、しっかりとお部屋を探したい人は、平日に行くのがおススメ。
土・日に行くなら午後は来店客が多く混雑することが多いため、午前中に行くのが◎。あらかじめ予約しておくと、さらにスムーズに対応してくれます。
人気の物件は空きがでてもすぐに埋まってしまうので、少しでも気になる物件は電話かもしくはメールで早めに問い合わせを行うのがベストです。
そしてその物件にまだ空きがあるのであれば、不動産会社に物件を見たいと告げ、日時を設定しましょう。
不動産会社に行くと、担当者が車で、あなたを現地まで連れて行ってくれます。
物件内を見て、少しでも気になった点はすべて担当者に聞きましょう。
たとえば壁や床が汚れがあった場合、自分が入居する前にすべてクリーニングしてくれるかなど。
住んでから「汚れてる!」と気づいても、入居者が汚した可能性もでてきてしまうため、なかなか対応してもらえません。
また、物件が気に入らなければ、遠慮することなく担当者に告げるのもとても重要です。
連れてきてもらって悪いからとかそこまで気に入ってないけど妥協しようとか、押しの強い担当者で言われるがまま契約してまったなんてことは絶対に避けましょう。
担当者にハッキリ条件を話せば、意向に沿った物件をすぐに紹介してくれるはずです。次に、実際に物件を見る際に、必ずチェックすべき点を、以下に挙げます。
物件を見学する際の5つのチェックポイント
1駅から物件までの距離は本当か?
駅から徒歩5分と表記されていても、実際に歩くと、その時間では駅まで到着しない物件も意外と多くあります。
これは実際に不動産屋が歩いて計測したものではなく、成人の平均歩行速度である「分速80m」をもとに計算されているからです。
つまり物件から最寄り駅までの道のりが400mだった場合「駅から徒歩5分」表記されます。
ただし地形や交通事情などは考慮されていません。たとえば駅から物件までの道のりに坂道や信号などがあると当然ながら所要時間より時間がかかります。
部屋を見て気に入ったら、必ずその部屋から駅までの道のりを実際に歩きましょう。
2駅前や自宅までの帰り道に買い物できる場所はあるか
駅や駅から家までの帰り道に、どんなお店があるのかも確認したいところです。
あると便利なのは、やはりスーパーやコンビニエンスストア、病院、その他、自分がよく足を運びそうな商業施設などがあるかを確認しましょう。
3日当たりが良いか悪いか
部屋の日当たりについては、全くあたらないのは問題ですが、あたりすぎるのも実は考えものだったりします。
全くあたらない場合は、湿気が多くなりジメジメしたり物がカビやすくなります。
逆に日が当たりすぎる場合、夏場になると部屋の温度が、とんでもなく高温になることがあります。
4収納スペースはあるか
物件内部の収納スペースも重要な確認事項です。
長く住み続けると、どうしても物が増えてきますが、収納スペースがなかったり狭すぎる場合、物の置き場所に困ることになります。
5遮音性があるか
隣の部屋との遮音性もまた、確認したい部分です。
家賃が格安の物件の場合、隣の住人の声などが筒抜けで同じ場所で生活しているのか?と思ってしまうぐらいクリアに聞こえる部屋も意外とたくさんあります。
隣の部屋との間に、押入やトイレ、お風呂場などの遮音のための空間が設けられている間取りを選ぶと、比較的隣の音が気にならずに生活できます。もしくは角部屋など。
また、上下の部屋の音についても、確認できる範囲で確認させてもらいましょう。
特にフローリングの場合は、上下の音が問題になることが少なくありません。
しっかりしていない物件に住むと小さな物を床に落とした、または洗濯物を干すために部屋を歩いただけで、苦情が来るなどの問題が発生することすらあります。
下見する際はガンガン質問すべし
物件の下見は、メジャーや記録用のデジカメを持参して見落としのないようにチェック!
また周囲の環境なども忘れずにしっかり確認を。
少しでも気になったことは後回しにせず、ガンガン質問して、実際に住んだときのことをイメージしながら下見しましょう。
キッチン | コンロとシンクのまわりの使いやすさ。排水口の臭いもれもチェック |
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玄関 | ドアの鍵の防犯性と玄関から室内がどのくらい見えるか |
バス・トイレ | 換気扇か小窓があると通気性がよくカビが生えにくいか確認する |
室内 | コンセントの数と位置。アンテナ端子の有無なども確認する |
収納 | 入れたい荷物がすべて入るか、奥行き、高さ、構造を確認する |
ベランダ | 洗濯物を干すには十分なスペースがあるか |
日光・通風 | 部屋の前に日光や風通しを遮るものはないか |
その他 | 洗濯機置き場の位置やカーテンレールなど寸法などを計っておく |
周辺環境の下見も忘れずに!
周辺環境を知るために、その物件の最寄り駅から歩いてみてください。
自分が帰宅する時間帯の夜の道も下見しましょう。街灯の明るさや交通量など、昼と夜で意外な環境の違いに気づくことが多いです。
電車・バスの時刻表もチェック
始発、終電は何時までなのか、バスの本数はどれくらのペースなのか、引っ越した後で困らないように、自分の生活リズムに合わせた時刻表になっているかも事前にしっかり確認を。
気になる近隣住人の確認を!
住人が部屋にいることが多い休日の午前中に下見すると、どれくらいの騒音があるかチェックできます。
引っ越しが決まったら現在住んでる大家さんに退去の連絡を
引っ越しをすることが決まったら、二重家賃※をなるべく少なくするためにも、すぐに現在住んでいる大家さんに退去の連絡をしましょう。
※二重家賃ってなに?
引っ越す際に、現在住んでいる部屋と新居の家賃が同時に発生してしまう状態のこと。退去を伝えても解約が成立するまでに家賃が発生するのに対し、即入居物件ではすぐに家賃が発生してしまうことから家賃の支払いの重複が起きてしまうことを二重家賃と言います。
引っ越し料金を安くする裏技
引っ越し費用は業者によって料金が倍以上も変わってきます。
安さを重視するなら一括見積サイトを利用して、たくさんの中から一番安い業者をみつけましょう。
数ある見積サイトの中でも「引越し侍」が業務提携者数が多いのでおすすめです。2021年1月現在で314社と提携しています。
公式サイト引っ越し侍の公式
物件探しは情報サイトを活用すべし
今のように手軽にネットで探せなかった時代は、部屋を借りたいと思ったら、住みたい地域の不動産屋を一件一件訪ねて話を聞く必要がありました。しかし現在では、情報サイトを活用することにより、容易に探すことができるようになりました。
大手の賃貸物件探しサイトでいうとSUUMOなどは、物件の外観や部屋の様子などがわかる写真が豊富に掲載されており、家賃を絞って検索できたり、エレベーター、エアコン、駐車場などの付帯条件を付加して絞り込むこともできます。
ただし気軽に掲載できる分、おとり物件も増えてきているので注意が必要です。
おとり物件に注意!
おとり物件とは、実際には存在しない、または既に埋まってしまっている物件をあえて集客のために掲載して、問い合わせがあった人を店舗に呼ぶ手法です。
問い合わせがあった時点では見学できると言い、実際に来店すると「実はもう埋まっちゃったんで他のを紹介します」と言ってきます。
つまり嘘の物件です。
SUUMOの中にはこうした悪質な不動産会社も掲載されており、SUUMO側も減らす取り組みを行っています。以下SUUMOの物件調査グループの担当者のインタビュー。
「借りられない物件」の広告を減らしていく
―― うーん、悪質ではないとしても、「借りられない物件」の広告は困るのですけど……。
SUUMO担当者:もちろんです。不動産事業者に対しては、1週間に1回は情報更新していただくとともに、契約済みであることが分かった場合には速やかに物件情報を削除することをお願いしています。また4月からは、クレームが入る前にSUUMOから進んで調査をすることを検討しています。これにより、タイムラグや削除忘れによる「借りられない物件」の掲載をかなり減らせることができるのではと考えています。
―― なるほど。最後に物件を探す際のアドバイスがあればお願いします。
SUUMO担当者:やはり極端に安い物件には注意するということだと思います。賃貸住宅は貸主の立場から言えば資産運用です。理由もなく安く提供するはずはありません。安いなりの理由があるはずです。事故物件であるとか、定期借家で契約期間が短いとか。これらは広告に表示するのがルールです。
―― 広告をよく見よ、ということでしょうか。
SUUMO担当者:日当たりや周辺環境が劣るなど必ずしも広告に表示されない事項もあります。極端に安い物件については、何か理由があるのか不動産事業者を訪問する前に確認したほうがよいと思います。
引用元:SUUMOジャーナル(https://suumo.jp/journal/2017/04/03/130740/)
結論として
『SUUMO側も進んで調査するので、おとり物件を減らせると考えてはいるよ。ただやたら安い物件は、安いなりの理由があるから注意してね』
ということのようです。
インタビュー見る限り、減らすことはできても「おとり物件」をゼロにすることは難しそうです。
【豆知識】おとり物件を確実に見分ける方法
おとり物件か確実に見抜くには「iettyのアプリ」が便利です。気になる物件のURLを送ると不動産屋だけが見れるデータベース(レインズ)で空き状況をチェックしてくれます。
スーモやHOME’Sにはない未公開物件も探せる便利な賃貸アプリです。
おとり物件に騙されない魔法の一言
『おとり物件』の目的は、まずお店に来店してもらうことです。来店してもらわないことには他の物件を紹介できません。
もし、おとり物件か分からず判断が難しい場合は、たった一言以下の問い合わせをしてみましょう。
「現地集合で内見できますか?」
これが出来ない物件は、おとり物件の可能性が高いです。
すでに成約済みになっている、または実際に取り扱っていない場合、現地集合しても案内ができないので不動産屋も現地案内を拒否します。
裏を返せば現地集合できる物件を扱っているところは、おとり物件が少ない不動産屋ということになります。