大学生になったら地元を離れて1人暮らしをする方も多いのではないでしょうか?初めての1人暮らしは、お部屋の探し方から費用面までわからないことばかりで不安になりますよね。
安心して大学生活をスタートできるように、今回は大学生のお部屋探しの注意点やポイントを解説していきます!
目次
部屋探しはいつから始めるのがいいの?
大学生のお部屋探しは、可能なら年明け前に始めておくのがベスト。大学の合格発表が始まる2~3月になると、多くの学生が一気にお部屋を探し始めるので良い物件はあっという間に埋まってしまいます。
一方、「先にお部屋を決めてしまうと落ちた場合に困る」という不安もあるでしょう。そんな方は、合格前予約サービスを導入している不動産会社を選ぶのがおすすめです。
合格前予約サービスを利用すると、合格発表までお部屋の仮予約が可能で、万が一不合格の場合は無料でキャンセルできます。不動産情報サイトによっては「合格前予約」などでキーワード検索ができるほか、「エイブル」や「レオパレス」などの大手不動産会社でも行っているので参考にしてみてください。
また、合格発表後からお部屋を探す方も、早めに情報取集を済ませておくのがおすすめ。事前に希望条件の洗い出しや住みたい物件のイメージを固めておくことでスムーズにお部屋を探せます。
部屋探しのポイントは?
理想の大学生活を想像してエリアを決める
大学生のお部屋探しで最も大切なのが「エリア」です。どの場所に住むかは、自分がどんな大学生活を送りたいかにあわせて決めましょう。
サークル活動に精を出すなら、キャンパスに徒歩や自転車で通える範囲で探すのがおすすめ。大学から近いと友人も家に呼びやすいので、大勢で過ごすのが好きな方にもぴったりです。
一方、アルバイトに力を入れたいなら、アルバイト先に近い場所で探すといいでしょう。バイト先と自宅の距離が遠いと通学が億劫になってしまい、長く続けられない可能性があります。
また、大学1~2年は朝早くに必修科目の授業があることも多いので、朝が苦手な方は大学までのアクセスが良い場所で探すのがベスト。賃貸物件は2年契約が一般的のため、授業数が減ってくる3年生になったら再び引っ越しを検討するのも手です。
家賃の上限を決める
エリアに続いて重要な項目が「家賃」です。
毎月必ず発生する家賃は、無理なく生活できる範囲で選びましょう。高い家賃を払うためにアルバイトを増やし、疲れて大学に通えず単位を落としてしまっては元も子もありません。
特に「駅近」や「築浅」など、条件の良い物件は家賃が高くなりがちです。希望する家賃の物件が見つからない場合は、駅からの距離や築年数の条件をゆるくして探してみましょう。
間取りは1Rや1Kで十分
お部屋選びは「間取り」も重要なポイントです。
大学生の1人暮らしであれば、間取りは「1R」や「1K」で十分。せっかくなら広い部屋に住みたいと思うかもしれませんが、間取りが広くなると家賃も高くなってしまうので注意しましょう。
大学生活は昼間に授業があったり、夕方から夜はアルバイトやサークル活動があったりと、意外と部屋にいる時間は少ないもの。自分の生活パターンを想像しながらお部屋を探してみてくださいね。
食費を抑えるなら自炊しやすい環境かもチェック
1人暮らしをする中で、特にお金がかかりやすいのが「食費」。食費を抑えるなら、外食ではなく自炊を心がけましょう。
毎日自炊を頑張るためにも、徒歩圏内にスーパーがある物件がベスト。ただし、中には値段が高いスーパーもあるので、普段使いしやすいかもチェックしておきましょう。また、広いキッチンスペースや2口コンロなど、お部屋のキッチン設備が充実していると自炊もはかどります。
反対に、自炊はせず外食が中心になりそうなら飲食店が多いエリアに住むのがおすすめ。ファーストフードやファミレスなど、自分が普段から使いやすいお店があるかを確認して選びましょう。
大学生協を利用するのも手
賃貸物件サイトや不動産会社を利用する以外に、大学生協を利用してお部屋を探す方法もあります。
大学生協は大学に近く、学生にも住みやすい物件を紹介してくれます。地方から上京する方で「土地勘がなくて心配」という方には特におすすめ。ただし、人気の物件はすぐに埋まりやすいので、大学に合格したら早めに問い合わせてみてください。
また、もし同じ大学に通う先輩がいる場合は、直接その人におすすめのエリアなどを教えてもらうのも手です。
条件の優先順位をつける
お部屋を探す際には、ある程度条件の優先順位をつけておきましょう。
大学やアルバイト先に近く、家賃も設備も優秀な物件はなかなか見つかりません。さらに、大学生がお部屋を探す時期は賃貸業界の繁忙期となり、迷っているとあっという間に物件が埋まってしまいます。
残っている物件から選ぶことになり後悔しないよう、お部屋を探す際には「譲れない条件」と「難しそうなら外してもいい条件」を分けておくのが重要です。
学生が部屋探しをする際の注意点
夜遅くまで営業しているお店の周辺は避ける
女性の1人暮らしの場合、夜遅くまで営業しているお店の近くに住むのは避けましょう。
特に、風俗店やキャバクラが近くにある場所は、犯罪に巻き込まれるリスクやキャッチに声を掛けられることもあるので注意が必要。周辺に居酒屋が固まっているエリアも、夜遅くに歩いていると酔っ払い客に絡まれる可能性があるでしょう。
駅から安全に帰れるかをチェック
大学生だと飲み会も多く、帰りが遅くなることもしばしば。もし帰宅が夜遅くになっても、駅から安全に帰れる場所に住むのがベストです。
例えば、街灯が少ない道は不審者がいても気づけない可能性があります。一方、緊急時にすぐに駆け込める交番がある場所や、夜でも人通りが多い場所は安心感が高いでしょう。
セキュリティ機能が充実した物件を選ぶ
女性の方は防犯に力を入れている物件を選ぶのもおすすめ。オートロックや防犯カメラがついた物件は不審者が近づきづらく、犯罪に巻き込まれる心配も少なくなります。
セキュリティ機能が充実した物件は家賃が高くなりがちですが、防犯面を重視したい方はぜひ検討してみてください。
学生の場合、保証人はどうするの?
学生がお部屋を借りる場合、基本的には連帯保証人が必要となります。
連帯保証人とは、もし契約者が家賃を支払えなくなった場合に代わりに家賃の支払い義務が発生する人のこと。連帯保証人になれる条件は「支払い能力がある3親等以内の親族」となっており、基本的には両親が連帯保証人になるケースが多いです。もし両親が高齢で収入がない場合には、兄弟やおじ・おば、甥・姪などが連帯保証人になるケースも考えられるでしょう。
連帯保証人の審査基準については「月収の30%以下に家賃が収まる」かどうかがポイントになります。年収が下記の表の目安に達していない場合は連帯保証人も支払い能力がないとみなされ入居審査に落ちる可能性があります。
手取りから見る家賃の例 | |||
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手取り額 | 賃料の目安 | 手取り額 | 賃料の目安 |
15万 | 4.5万 | 25万 | 7.5万 |
16万 | 4.8万 | 26万 | 7.8万 |
17万 | 5.1万 | 27万 | 8.1万 |
18万 | 5.4万 | 28万 | 8.4万 |
19万 | 5.7万 | 29万 | 8.7万 |
20万 | 6.0万 | 30万 | 9.0万 |
21万 | 6.3万 | 31万 | 9.3万 |
22万 | 6.6万 | 32万 | 9.6万 |
23万 | 6.9万 | 33万 | 9.9万 |
24万 | 7.2万 | 34万 | 10.2万 |
年収÷12ヶ月×0.3で計算
一方、身近に連帯保証人になってもらえる人がいない場合は、保証会社を使う手段もあります。
万が一家賃の支払いが滞った場合に、保証会社が代わりに家賃を支払う流れとなるのは連帯保証人と共通。ただし、保証会社を使う場合、契約者は一定の「保証料」を契約時に支払う必要があるので注意しましょう。
また、保証会社が使えるかは物件によって異なります。保証会社を使いたい場合は、お部屋を探す前に不動産会社に伝えておくとスムーズでしょう。
一人暮らしにかかる初期費用は?
初めて一人暮らしをする方は、どれくらいのお金を用意しておけばいいのか不安になりますよね。一人暮らしにかかる初期費用は、一般的な額で「家賃の4~5ヶ月分」と言われています。
家賃6万5千円の平均初期費用 | |
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前家賃(2ヶ月分) | 130,000円 |
敷金(1ヶ月分) | 65,000円 |
礼金(1ヶ月分) | 65,000円 |
仲介手数料(家賃+消費税) | 71,500円 |
保証会社利用料(家賃の50%) | 32,500円 |
鍵交換費用 | 20,000円 |
火災保険料 | 15,000円 |
初期費用の合計 | 399,000円 |
初期費用の項目の中でも最も高いのが前家賃です。前家賃とは契約した月と翌月分の家賃のこと。例えば10月1日から入居を開始した際、10月分と翌月の11月の分の2ヶ月分の家賃を支払います。
前家賃のほか、退去時の修繕費として預けておく「敷金」、住まわせてくれるお礼として大家さんに支払う「礼金」、物件を紹介してくれた不動産会社へ支払う「仲介手数料」などが含まれます。
中には敷金・礼金・仲介手数料が不要の物件もあるので、不動産屋にあらかじめ希望の初期費用額を伝えましょう。
学生マンションを利用するのもあり
学生マンションとは「学生」のみが入居できる学生専用マンションのことです。学校に通いやすい場所にあったり、オートロックや防犯カメラなど、セキュリティがしっかりしているのが特徴です。
次は学生マンションのメリット・デメリットを紹介します。
学生マンションのメリット
通学しやすいエリアにある
学生マンションは基本的に大学から通いやすいエリアにあります。通学がスムーズになるので、慣れない大学生活でもストレスになりにくいでしょう。
地方から上京してくるなど、土地勘のない方でも立地面の良い場所に住めるので安心です。
住民の生活パターンが同じ
普通の賃貸物件では、1人暮らしの社会人やファミリーが住んでいる場合もあります。朝早くや夜遅くなど、周りが寝ている時間に大きな音をたててしまうと住民トラブルにもなりかねません。
一方、学生マンションは学生しかいないのである程度生活パターンが共通しています。掃除機や洗濯機など、音が響きやすい家電を日中に使う際もそこまで気にする必要はないでしょう。
設備が充実
学生マンションは防犯設備が充実している物件が多いです。中には家具・家電付きや、インターネット回線が引かれているものもあり、初期費用をグッと抑えられるでしょう。
食堂があり、毎日栄養バランスの考えられた食事をとれる物件も。自炊が苦手な方にもぴったりです。
友達ができる
友人がつくりやすいのも学生マンションに住むメリットです。
学生マンションに住んでいるのは、自分と同じ年代の人ばかり。同じ大学の人が住んでいる可能性もあり、自然と交流が生まれやすいです。
学生マンションのデメリット
一般的な賃貸よりも家賃が高め
学生マンションは設備が充実している分、家賃が高い傾向にあります。アルバイトをして家賃を払っていく予定なら、無理のない範囲で暮らせる物件を選びましょう。
騒音が気になる場合がある
学生ばかりが住んでいる分、友人も気軽に呼びやすいのが学生マンションの特徴。それゆえ、中には騒音が気になる場合もあるようです。
うるさいかは住んでいる人にもよりますが、音に敏感な方は避けた方がいいかもしれません。
物件数が少ない
学生マンションはそもそもの数が少なく、物件が見つかりづらいのもデメリットです。特に、「ペット可」「楽器可」などのプラスアルファの条件がある物件は埋まりやすいと言えるでしょう。
また、1度住むと4年間住み続ける人が多いのも空きが出にくい理由の1つです。
卒業後は出ないといけない
学生マンションに住めるのは、基本的に大学に通っている間のみ。どんなに気に入った物件でも、卒業後は退去しないといけないのもデメリットです。
卒業後も同じ地で働く予定の方は、就職時に物件を探し直すのか、最初から長く住める物件を探すのかよく検討して選びましょう。
まとめ
大学入学後に住むお部屋は、自分がどんな大学生活を送りたいかをイメージして選ぶのがコツです。
不動産会社に行く他に、大学の生協に行ったり、同じ大学の先輩に話を聞いたりして情報を集めるのもいいでしょう。また、仕送りをしてもらうのか、自分でアルバイトをして稼ぐのかなど、費用面は親と十分に話をしておくことも大切です。
理想のお部屋を見つけて、素敵な大学生活を過ごしてくださいね!