引っ越し時の初期費用に含まれる「礼金」。家賃の1~2ヶ月分程度の金額が多く、「無しにできないかな…」と疑問に思っている方もいるのではないでしょうか?
礼金は交渉次第で0円にできる可能性もあります。今回は礼金の値下げ交渉術を紹介していきますので、初期費用を抑えたい方はチェックしてくださいね!
目次
礼金を0円にする交渉術12選
1入居申し込みの前に伝える
礼金を下げたい旨は、入居を申し込む前に伝えましょう。
いくら交渉ができると言っても、入居を申し込んでしまった後なら交渉はまず通りません。契約書にサインをした時点で、金額に同意したと見なされるためです。
通常、内見を終えて住みたい旨を伝えると、不動産会社から見積もりを提示されます。値下げ交渉をするなら、見積もりを提示されたタイミングで行うのがベストです。
2契約する意思を見せる
交渉の際は「この物件に決める」旨をきちんと伝えましょう。
空室があることは、そのぶん大家さんの家賃収入が減っていることを意味します。礼金を無くしても、代わりに確実に家賃収入が得られると分かれば「下げてもいい」と決断してくれるかもしれません。
「礼金を下げられるなら契約します」などとしっかり伝えて、契約する意思を見せるのが大切です。
3理由をつける
交渉時はただ「値下げして欲しい」と伝えるのではなく、相手が納得できる理由をつけましょう。
金額がネックなら「初期費用の予算がオーバーしている」などと伝えるだけでも、相手の受け取り方は変わります。「壁にひびが入っている」「シャワーの水圧が弱い」など、内見時に何か不便な点があれば、それを理由に交渉するのも手。なぜ値下げしてほしいのかを明確に伝えるようにしましょう。
4あくまでも低姿勢で行う
交渉は低姿勢で行うように心がけましょう。
礼金も家賃と同じように大家さんの収入の1つです。大家さんとしても、貴重な収入をなるべく減らしたくないもの。偉そうな態度で交渉すれば、かえって応じたくなくなってしまうかもしれません。
実際に大家さんと直接会話するのは不動産会社のスタッフだとしても、入居希望者の人物像はスタッフから伝えられます。大家さんの気持ちも考慮して、あくまでも低姿勢に交渉しましょう。
5他の物件の礼金と比較する
交渉時は他の物件の礼金を調べておくのも重要。もし、設備や間取りが同じで礼金の有無が異なる物件が周辺にあれば、それを理由に交渉してみるのも有効です。他物件の礼金についてはポータルサイトなどを使用して検索してみましょう。
ちなみに、礼金の相場は家賃1ヶ月分~2ヶ月分と言われています。もし提示された金額が家賃の2ヶ月分を超えているなら検討してもらいやすいと言えるでしょう。
6空室期間を調べておく
物件によっても交渉に応じてもらいやすいかは異なります。初期費用を抑えたいと考えているなら、最初から値下げ交渉に応じてもらいやすい物件を選びましょう。
特に有力なのは空室期間が長い物件。長期間入居者がいないことは、同時に大家さんの家賃収入が長い間下がっていることに繋がります。初期費用を下げてでも安定して家賃収入を得られるのであればと、承諾してもらえる可能性が高いでしょう。
物件の空室期間は不動産会社でも把握できるので、内見時にスタッフに聞いてみてください。
7閑散期を狙う
閑散期はそもそも入居者が見つかりにくいので、一刻も早く住んでもらえるのであればと交渉に応じてもらいやすいです。
具体的には4月~8月、10月~12月あたりが狙い目。もし引っ越しを急がないのであれば、部屋探しのタイミングをずらすのも有効です。
一方、繁忙期である1~3月は入居希望者が次から次へと現れます。そのため「値下げしなくても住んでもらえる人がいるはず」と考える大家さんが多く、交渉にはほぼ応じてもらえないので注意しましょう。
8代わりに家賃を値上げする
礼金の値下げは大家さん側が損をするだけなので渋られてしまうかもしれません。そこでおすすめなのが、大家さんにもメリットがある提案をすること。例えば、代わりに家賃を上げる提案をすれば検討してもらえる可能性が高まります。
ポイントは自分が住む予定の期間分の家賃を計算し、礼金を払わない方が得になる金額を具体的に提示すること。
入居期間を考慮せず安易に値上げした金額を提示したり、入居者側から具体的な金額を提示しなかったりすると、結果的に損をしてしまう可能性があるので注意しましょう。
また、長く住む予定の方は礼金を払った方がお得になるかもしれません。自分が住む期間を想定して交渉するかを検討しましょう。
9代わりに短期解約違約金を設定してもらう
最初から長く住む予定なら、礼金を下げる代わりに短期解約違約金を設定してもらうのも手です。
短期解約違約金とは、決められた期間を満たさず早期解約する場合に退去費用にプラスして支払うお金のこと。一定期間以上住めば、礼金も短期解約違約金も払う必要がなくなるので結果的にお得になります。
ただし、もともと短期解約違約金が設定されていない物件のみ有効な方法となるため注意しましょう。
10即入居を提案に交渉する
もし引っ越しを急いでいるなら、即入居する代わりに礼金を下げられないか聞いてみましょう。
すぐに入居してくれるなら、1ヶ月後に入居する場合と比べて大家さんは1ヶ月分早く家賃収入を得られます。特に、長期間住む人がいない状態が続いている部屋なら応じてもらえる可能性が高いでしょう。
11敷金に変える
礼金分を「敷金」に変えて交渉する方法も挙げられます。
募集情報には「敷金・礼金」とまとめて記載されることも多いですが、敷金と礼金は全くの別物。「礼金」が大家さんへのお礼金で払ったら戻ってこないのに対し、「敷金」は大家さんに一時的に預けるお金です。敷金は退去時の部屋の修繕費などに使われ、もし余りがあれば戻ってきます。
つまり、敷金に変えて退去時に使用されずに戻ってくれば、結果的に礼金を払わずに済んだことになるでしょう。
ただし、預けるだけの「敷金」は大家さんの収入にはならないので、交渉が上手くいくとは限りません。「礼金を下げるか、もしくは敷金に変更できませんか?」などのように、選択肢として挙げるには有効な手段と言えそうです。
12不動産会社に良い印象を与えておく
値下げ交渉をするなら、不動産会社に良い印象を与えておくのも大切です。
値下げ交渉は入居者と大家さんが直接行うのではなく、実際は不動産会社のスタッフを挟んで行われます。不動産会社と仲良くなっておけば、交渉が有利に進む可能性も高まるでしょう。
内見などで不動産会社を訪れる際は、服装や言葉遣いにも気を遣って丁寧に接するようにしましょう。
不動産屋によって礼金が違う場合も
お部屋を探すのに不動産ポータルサイトを見ていると、同じ物件を複数の不動産会社が募集しているのに気づくのではないでしょうか。
賃貸業界ではより早く入居者を見つけるために、1つの物件に対して多くの不動産会社が仲介するのが普通です。そんな中で、実は「同じ物件なのに募集している会社によって礼金の有無が違う」という場合もあります。
礼金の有無が違ってしまう理由は、それぞれの不動産会社へ情報が伝わるのにタイムラグがあるため。例えば、1社が「なかなか入居者が決まらないので礼金を無くしませんか?」と大家さんに提案し、大家さんが承諾したとします。
しかし、他の不動産会社は大家さんと連絡を取らない限り礼金を無しにしたことを知りません。そのため、タイミングによっては募集会社ごとに礼金の金額が異なる状況が発生してしまいます。
インターネットでお部屋を探す際は、会社ごとに募集情報に違いがないか確認してから問い合わせるのがベスト。もし問い合わせた時に見た情報と契約時に提示された情報が異なるなら、それを理由に値下げ交渉するのも手です。
まとめ
初期費用の大きな割合を占める礼金は、交渉次第で無くせる可能性もあります。本記事で紹介した方法を実践して、お得に新生活を迎えてくださいね!
また、もともと礼金は物件が不足していた時代に「貸してくれたお礼」として払われていた経緯があり、近年は礼金が無い物件も増えています。初期費用を抑えたい方は、敷金・礼金無しの物件や、フリーレントなどの物件もあわせて探してみましょう。