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治安・周辺環境が悪い物件を見極めよう
「徒歩5分圏内に大型の商業施設や仕事帰りに寄れるスポーツジムがあったら便利」物件を探す際、「便利な周辺施設があるかどうか」を判断材料にする人も多いでしょう。
しかし便利な施設ばかりに気を取られがちですが、“近くにあったら困る施設”も見落としてはなりません。
嫌な施設の代表格はこれだ!
代表的なのはキャバクラや風俗店など。その店の前を通るたびにキャッチのお兄さんに、しつこく勧誘を受けるような事態は避けたいものです。
ほかにも工場やゴミ焼却場などの悪臭や騒音が懸念される施設、火葬場・墓場などの心理的に避けたい施設、そしてパチンコ店やラブホテル、風俗店など品位を下げる施設などが挙げられます。
特にパチンコ店やラブホテル、風俗店は不特定多数の人が出入りするので要注意。
事前に調べれば簡単に避けられる問題ですが、意外と見落としがちな人が多く、住んだ後に気づいたといった事例も少なくありません。
僕自身、はじめて一人暮らしした際、周辺環境のチェックが甘かったせいで、騒音や夜中に来る謎のピンポンにとても苦しみました。

また住み始めてから、そういった建物が建てられてしまうこともあります。
そうなった場合、周辺住民による建設の反対運動、退去運動が起きることもありますが、賃貸組は面倒ごとに巻き込まれる前にさっさと引っ越してしまうのも、一つの手段です。
住んでる場所の近くにあったらイヤな施設まとめ
- 工場やゴミ焼却場などの悪臭や騒音が懸念される施設
- 火葬場・墓場などの心理的に避けたい施設
- パチンコ店やラブホテル、風俗店など品位を下げる施設
なにがNGかを事前に決めよう
物件の近くにラブホテルやキャバクラなど品位を下げる施設があれば、事前に説明をしてくれる良心的な不動産屋もあります。
ただし問題なのは「どこまでが嫌悪施設なのか」ということ。
嫌悪施設の説明について明確な基準がなく、説明する側の主観に委ねられてしまうことが、ほとんどです。
嫌悪施設は人によって違ってくる
嫌悪施設が人によって違ってくるのも注意したいところ。
たとえば小さな子どもがいる家族が住むのであれば、近くに保育園があることを歓迎するかもしれません。
しかし一人暮らしにとっては保育園は不要な施設であり、場合によっては園児の騒ぎ声を苦痛と感じる場合もあります。
施設からの距離も同様で、目の前に墓地がある物件ならば説明されるでしょうが、10~50mほど離れた物件では「説明の必要はない」と判断される場合もあります。
とはいえ駅までのルートに墓地があれば、夜は通らなければなりませんし、そこを通ることを怖がる人もいるでしょう。そうなった場合は立派な嫌悪施設になります。
意外なところで公園も嫌悪施設に
意外なところで公園にも注意です。夜間に閉鎖される公園もありますが、夜でも出入りできる公園はガラの悪いお兄さんたちの溜まり場になったり、深夜に騒いだりするケースが考えられます。
また緑が多い公園では夏場に虫が発生しやすく、換気をしようと窓を開けた際、網戸を閉めていても大量の小さな虫が侵入してくる場合もあります。
ほかにも飲み屋街の近くならば、マンションの前に嘔吐されたり、酔った者同士のケンカが起きたりなど、トラブルが起きやすい施設はさまざまです。
こうした被害にあわないためにも、事前に“自分にとって何が嫌と思う施設なのか”を明確にしておくことが必要です。
不動産屋に相談する際
「飲み屋街がある物件はNG」
「学校の近くは、うるさいので避けたい」
など具体的なNG項目を伝え、条件に合う物件をピックアップしてもらいましょう。
こんな施設は要注意!
環境への影響 | 下水処理場、核施設、自衛隊などの軍事施設 |
---|---|
風紀・治安の悪化 | 風俗店・ラブホテル・パチンコ店・刑務所 |
騒音・臭気 | 工場・ごみ処理場・線路・空港などの交通機関 |
精神的不安 | 墓地・火葬場・精神科病院、カルト宗教の施設など |
人によっては嫌悪する施設 | ・大型ショッピングモール(不特定多数の人が集まる、路上駐車が増える) ・幼稚園・小学校(子どもの声がうるさい、子どもが嫌い、ドライバーにとっては交通事故の心配など) ・公園・川(夏場の虫の被害、若者のたまり場になりやすいなど) |
人にって基準は異なるとはいえ、風俗店は大半の人にとっては嫌悪施設の代表格。駅ちかの物件は便利な反面、人が嫌がる施設も集まりやすいので注意が必要です。
火災が起きやすい物件の見分け方
残念なことに、現代の日本で出火原因の第1位は放火です。2012年の出火件数は約4,400件、そのうち約5,400件は放火。さらに「放火の疑い」も加えると約8,600件にのぼります。
放火の動機は「嫌いな奴が住んでたから」など怨恨がある一方で「ただむしゃくしゃしてやった」「燃えがるところを見たかった」など無関係の住宅が憂さ晴らしで狙われることも多くあります。
火災はすべてを奪い去る凶悪犯罪です。住宅や財産はもちろんのこと、火の勢いが強ければ人の命が奪われるケースも珍しくありません。
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放火魔が好む物件は、これだ!
放火魔は、まったく面識のない無関係の住人宅に火をつけたりしますが、実は無差別に行っているわけではありません。火をつけるために人目に付きにくく“燃やしやすい場所”を選んで犯行に及びます。 つまり放火されやすい物件の近くには必ず不用心な燃えやすい物が存在しているのです。
1.共同スペース
共同住宅で圧倒的に放火されやすいのは、なんといっても「共同スペース」です。
とくに住んでいる住人以外でも簡単に侵入可能なエントランスや廊下は要注意。ドアの前に古新聞や古雑誌などがポンと置いてあるだけでも恰好のターゲットになります。また最近ではポストに溜まったチラシや新聞への放火も増えてきています。

特に東京は折りこみチラシの量も多く、煩わしく感じる人も多いでしょう。チラシを部屋に持ち帰らず、その場にポイ捨てする住人もいるため、ポスト受けの近くに「不要なチラシはこちらへ」と書かれたダンボールを用意しているマンションもあります。
その場にポイ捨てさせない管理会社の配慮かもしれませんが、結果的にこれも放火魔の餌食となる事例も多く報告されています。
2.ゴミ捨て場
可燃ゴミへの放火も多いため、ゴミ捨て場の環境も重要です。屋内に専用のゴミ捨て場スペースがある物件は誰でも出入りできるわけではないので危険性も低いですが、道路脇にゴミ捨て場がある物件は注意が必要です。

放火の多い時間帯は「日没後から深夜にかけて」であり、誰でも通れる道路脇にゴミを捨てる物件は被害にあう可能性が高くなります。
3.自転車やバイク
あまり知られていませんが駐輪場に置かれた自転車やバイクも放火のターゲットになりやすく2017年に東京都で起きた連続放火では、自転車関連の放火も目立っています。防炎製品ではないバイク・自転車のボディカバーや、カゴの中に可燃ゴミを入れて放置している自転車は狙われやすく、建物へと燃え移る可能性も高くなります。

住人のモラルもチェック
実は放火されやすい物件は建物の構造だけでなく住んでいる住人のモラルに左右される部分も大きくあります。
「周辺の治安が悪い物件」「燃え広がる可能性が高い木造物件」などは避けたとしても共同スペースに‟燃えやすいもの”を放置する人がいたら意味がありません。
物件を見学した際、ポストや共同スペースを確認し、チラシや新聞など燃えやすいものがポストに放置されていないかチェックしましょう。
また物件を見学した日が昼間だったとしても、ゴミ捨て場も見せてもらいましょう。
回収日でもないのにゴミが置いてあった場合、ルール違反の住人が暮らしている可能性が高いです。
ルールを無視する住人が同じ建物に住んでいた場合、騒音などの住民トラブルが起こる可能性も高いので、こうした物件は避ける方が賢明です。
また消防庁は「放火火災防止対策」として評価シートを公開していますので希望を物件を調べる際、照らし合わせてチェックするとよいでしょう。
放火危険度の評価チェック | |
---|---|
1. | 前面道路は、主として近隣者だけが通行する道路ですか? |
2. | 付近の道路は 、深夜でも人通りがありますか? |
3. | 建物前面の道路には、街路灯が設置されていますか? |
4. | 自宅付近で放火が発生したこと(聞いたこと)がありますか? |
5. | 付近で暴力事件、ひったくり、痴漢等が発生したこと(聞いたこと)がありますか? |
6. | 門扉には夜間鍵をかけていますか? |
7. | 道路に面した車庫や物置には夜間鍵をかけていますか? |
8. | 敷地内に他人が簡単に入りにくくなっていますか? |
9. | 深夜でも玄関灯や門灯をつけていますか? |
10. | 長期に留守する際、新聞配達を止める、室内の照明を点灯させておく等、放火対策として心がけていることはありますか? |
出典元:総務省消防
自分の借りた物件が放火にあった場合に備え、あらかじめ火災保険の契約内容を把握しておきましょう。
基本的に火災保険は賃貸契約時に不動産屋から提案されることが多く、その物件にあった契約内容になっています。
しかしプランや部屋の面積によって家財の補償限度額が異なってくるので、必要に応じてプランの変更を検討してもいいでしょう。
不動産屋は治安の悪さは教えてくれない
不動産屋で物件を案内してもらうとき
「目の前にコンビニがあって便利ですよ」
「駅から徒歩5分以内で通勤がラクですよ」
など魅力的な面ばかり推してきますが、仮に周辺で軽犯罪が多発していても、ネガティブな情報は教えてくれません。
詐欺や犯罪に巻き込まれないようにするためには、地域の治安をあらかじめチェックすることが非常に大切です。
【豆知識】街の治安を確認する方法
地域の犯罪状況を知る方法は二つあります。
1警視庁の犯罪データをチェックする
一つは警視庁が発表している犯罪発生状況のエクセルデータをチェックすること。
エリアごとの犯罪件数を細かく掲載しています。ただしエクセル形式なのでスマホからではなくパソコンからみる必要があります。
2チャット不動産に街の治安状況を聞く
二つ目はチャット不動産に街の治安を聞く方法です。
チャット不動産屋との実際のやりとり▼
深夜0時までチャットができ、気になる街の治安状況をチャットで教えてくれます。
治安面を考慮した物件も紹介してくれるので引っ越しを考えている人は利用してみてもよいかもしれません。こちらはスマホ・PCともに対応しています。